トランプ氏の会見を受け、ドル売り優勢の展開へ!
昨日のドル円は、115.737円で取引を開始した後、東京市場においては、日経平均株価が4営業日ぶりに反発したことや時間外の米10年債利回りが上昇したことで、投資家のリスク志向改善を見越した円売りが入り、116.24円近辺まで上昇しました。しかし、その後はトランプ次期米大統領の記者会見を控えて値動きは限定的となりました。欧州市場に入ると、対欧州通貨に対してドルが強含んだことを手掛かりに円売り・ドル買いが先行し、前日の高値である116.34円近辺を抜けて116.46円近辺まで上値を伸ばしました。NY市場に入ると、ロンドンフィキシングにかけて、当選後初となるトランプ次期大統領の会見を控え思惑が先行し日通し高値となる116.86円近辺まで上昇しました。発言の内容に具体的な経済対策への言及がなかったことが分かると、その後は一転して下落し、目先のストップロスを断続的に巻き込みながら日通し安値となる114.25円近辺まで下げ足を速めました。引けにかけては徐々に値を戻し、前日比では0.322円安い115.398円で取引を終えました。
≪2017年01月11日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り40% 買い60%
ユーロ・円 :「ベア」 売り56% 買い44%
英ポンド・円 :「ブル」 売り46% 買い54%
豪ドル・円 :「ブル」 売り25% 買い75%
NZドル・円 :「ブル」 売り26% 買い74%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り52% 買い48%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 国際収支・貿易収支 11月
08:50 JPY 国際収支・経常収支 11月
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 12月
16:45 FRF 消費者物価指数(CPI、改定値)[前月比] 12月
19:00 EUR 鉱工業生産[前月比] 11月
21:30 EUR 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
22:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 11月
22:30 USD 輸出物価指数[前月比] 12月
22:30 USD 輸入物価指数[前月比] 12月
04:00 USD 月次財政収支 12月
- 今日のトレードポイント -
トランプ氏は大統領選挙で勝利した後は一度も会見を開いておらず、市場では経済政策への期待感が大きく先行したことでトランプ相場が続いていました。その中で注目されていた会見の内容は「最も多くの雇用を生み出す大統領になる」「会社の経営権は二人の息子に譲る」「メキシコとの国境に壁は作る」などといった内容であったため、経済対策への言及がなく失望売りが優勢の展開となりました。もっとも今後に具体的な内容の発言があれば上昇の余地は十分にあるので、一時的な下落だと考えられます。ポジションを調整しつつ、しばらくは短期的な逆張りで取引に臨みたいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 114.00-116.50
ユーロ・円 121.00-124.00
ポンド・円 139.00-143.00