リスク回避のドル売り先行、ドルの上値は重い！
昨日のドル円は、102.403円で取引を開始した後、日本株安を見越す形で102.27円近辺までドル売りが先行しました。東京市場においては小安く始まった日経平均株価がプラス圏に浮上すると下げ渋り、ポンド・ドルを中心に全般ドル高も進み、ドル円は日通し高値となる102.53円付近まで持ち直しました。ポンド円も同時に下落したことで上値も限られましたが、日経平均株価が引けにかけて130円近く上昇するとドル買いも見られるなど方向感が定まらない値動きとなりました。欧米市場では、ナイト・セッションの日経平均先物が下落したことを受けて、リスク回避のドル売りが先行しました。4－6月期米非農業部門労働生産性（速報値）が市場予想を下回ったことが嫌気されたほか、米10年債利回りが低下したことも重しとなり、101.80円近辺まで下押ししました。その後102円台を回復する場面も見られましたが、米長期金利が低下幅を広げたことや、ＮＹダウ平均が一時下げに転じたこともドル売りを促し、日通し安値となる101.79円付近まで下落しました。前日比では0.56円安い101.876円で取引を終えました。
≪2016年08月9日クローズ時点≫
ドル・円 ：「ブル」 売り31% 買い69%
ユーロ・円 ：「スクエア」 売り50% 買い50%
英ポンド・円 ：「ブル」 売り34% 買い66%
豪ドル・円 ：「ブル」 売り15% 買い85%
NZドル・円 ：「ブル」 売り16% 買い84%
ユーロ・ドル ：「ブル」 売り37% 買い63%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 機械受注[前月比] 6月
08:50 JPY 国内企業物価指数[前月比] 7月
08:50 JPY 国内企業物価指数[前年同月比] 7月
10:30 AUD 住宅ローン件数[前月比] 6月
13:30 JPY 第三次産業活動指数[前月比] 6月
15:45 FRF 鉱工業生産指数[前月比] 6月
20:00 USD ＭＢＡ住宅ローン申請指数[前週比]
- 今日のトレードポイント -
先週発表になった米雇用統計の強い内容を受けて、市場も利上げ期待を高めている側面はありますが、あくまでも年内の利上げ期待であり、9月の利上げまでは高まっておりません。昨日のドルの終値は101円台後半となり上値も重い展開となっております。イエレン議長は7月以降の米景気回復をしっかりと確認するまで、慎重な姿勢を維持すると思われるため、積極的にドルの上値を試す展開にはなり難いと思われます。本日のドル円は株式市場や債券市場の動向を見極め取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 101.00-102.50
ユーロ・円 112.50-114.30
ポンド・円 129.00-136.50
