雇用統計が予想より好結果となりドル急伸
先週金曜日のドル円は、101.205円で取引を開始した後、東京市場において日経平均株価の100円超高を支えに101.36円近辺まで値を上げました。ただ、日経平均株価の下落を受け101.02円付近まで上値を切り下げました。欧州市場では、取引当初上昇して始まったナイト・セッションの日経平均先物が下げに転じたことを背景にドル売りが先行し日通し安値となる100.87円近辺まで値を下げました。注目されていた7月米雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比25万5000人増と市場予想の前月比18万人増を大幅に上回ったほか、平均時給も前月比0.3%増と予想の前月比0.2%増を上回ったことが伝わると米長期金利の上昇とともに急伸しました。NYダウ平均が160ドル超上昇したことも支えとなり、日通し高値となる102.06円近辺まで上値を伸ばしました。もっとも、一巡後は戻り売りに押され102円を割るも高値圏での推移は継続し、前日比では0.571円高い101.783円で取引を終えました。
≪2016年08月5日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り31% 買い69%
ユーロ・円 :「ブル」 売り44% 買い56%
英ポンド・円 :「ブル」 売り35% 買い65%
豪ドル・円 :「ブル」 売り15% 買い85%
NZドル・円 :「ブル」 売り10% 買い90%
ユーロ・ドル :「ブル」 売り49% 買い51%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 国際収支・経常収支 6月
08:50 JPY 国際収支・貿易収支 6月
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 7月
15:00 DEM 鉱工業生産[前月比] 6月
16:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 7月
21:30 CAD 住宅建設許可件数[前月比] 6月
23:00 USD 米労働市場情勢指数(LMCI) 7月
- 今日のトレードポイント -
今週のドル円は方向感を見極めたいです。7月米雇用統計では失業率が4.9%と予想から0.1%の悪化となったものの、非農業部門雇用者数や平均賃金が予想よりも強くNYダウも史上最高値付近まで上昇していることから、NYダウの上昇が円安の鍵となりそうです。一方で、本邦は日銀の追加金融緩和の限界が見えてきたなかで消費者物価指数が前年同月比を4カ月連続で下回っており、マイナス金利導入についても疑問がありそうです。また、政府は2日に28.1兆円の経済対策を閣議決定しましたが、内容に新味は乏しく日経平均は下落し円買いで反応しました。そのことからも、日米株価の綱引きによってドル円の方向が出てくると想定し取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 101.00-102.50
ユーロ・円 111.00-114.00
ポンド・円 129.00-135.50