トルコのクーデーターの影響から大きく値を崩す!
先週金曜日のドル円は、105.371円で取引を開始した後、利食い売りに押され105.06円近辺まで値を下げました。東京市場で日経平均株価が上昇して始まると一転して買い戻される展開となりました。3連休前の5・10日(ゴトー日)にあたり仲値に向けたドル買いが進んだほか、4-6月期の中国国内総生産(GDP)など強い中国経済指標が相次ぎ、豪ドル円が上昇したことにつれると買いが加速し日通し高値となる106.31円付近まで上値を伸ばしました。ただ、市場では「日本の3連休を前にポンド円や豪ドル円に海外勢から利食い売りが観測された」との指摘があり、つれる形でドル円は105.44円近辺まで一転して下落しました。押し目を拾いたい向きも多く、一巡後は105.90円台まで下値を切り上げました。欧米市場では、取引当初105円台後半でのもみ合いがしばらく続いていましたが、ポンド円などの下げにつれたほか、日本の3連休を控えた持ち高調整のドル売りに押され、105.21円近辺まで弱含みました。取引終盤には米10年債利回りの上昇を支えに105.60円台まで下げ渋る場面もみられましたが、トルコで軍事クーデターが発生したことが分かると、投資家がリスク回避姿勢を強め、円は買われ、日通し安値となる104.65円近辺まで下落しました。前日比では0.618円安い104.794円で取引を終えました。
≪2016年07月15日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り38% 買い62%
ユーロ・円 :「ベア」 売り59% 買い41%
英ポンド・円 :「ベア」 売り54% 買い46%
豪ドル・円 :「ブル」 売り23% 買い77%
NZドル・円 :「ブル」 売り31% 買い69%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り51% 買い49%
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期消費者物価(CPI)[前期比] 4-6月期
08:01 GBP ライトムーブ住宅価格[前月比] 7月
21:30 CAD 対カナダ証券投資額 5月
23:00 USD NAHB住宅市場指数 7月
05:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 5月
- 今日のトレードポイント -
先週は、英国のEU離脱が世界経済に与える懸念が後退していること、そして米6月雇用統計の良好さ、さらには安倍首相による大規模な経済対策の策定の表明などから株高・円売・ドル買いの流れとなっていましたが、週末の金曜日にトルコでクーデターが発生すると、リスク回避の円買いから大きく値を崩しドル円は104.793円で取引を終えました。このトルコで発生したクーデターの影響がどこまで波及するか不透明なため、株式市場や債券市場の動向を注視しながら取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 103.00-106.00
ユーロ・円 114.00-118.50
ポンド・円 135.00-141.50