弱い米雇用統計の結果を受けるも底堅く推移!
週金曜日のドル円は107.262円で取引を開始した後、東京市場では、豪準備銀行(RBA)が発表した四半期金融政策報告で、2016年の基調インフレの見通しが従来の+2~3%から+1~2%へ大幅に引き下げられ、追加利下げの思惑から豪ドルが大きく売られました。また日経平均株価も一時16,000円台を割り込んだ影響も受けドル円は一時107.04円近辺まで下落しました。欧州勢参入後は、ナイト・セッションの日経平均先物が下落したことでリスク回避の円買いが広がり、107円を割って106.86円近辺まで下落しましたが、米雇用統計の発表を控え、一服後は107円を挟んでのもみあいとなりました。NY市場では、注目されていた米雇用統計が発表されました。米4月非農業部門雇用者数は市場予想の20.2万人増を大きく下回る16万人増となり、同失業率は5.0%、同平均時給は前月比+0.3%とほぼ予想通りとなりました。非農業部門雇用者数の弱い結果を受けて、発表直後に一時106.41円近辺まで値を下げましたが、米10年債利回りが一転上昇すると106.97円近辺まで持ち直しました。引けにかけてもNYダウ・米10年債利回りが徐々に上昇しドル円も値をじりじり値を上げ、前日比では、0.160円安い107.111円で取引を終えました。
≪2016年05月06日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り21% 買い79%
ユーロ・円 :「ブル」 売り39% 買い61%
英ポンド・円 :「ブル」 売り28% 買い72%
豪ドル・円 :「ブル」 売り06% 買い94%
NZドル・円 :「ブル」 売り08% 買い92%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り70% 買い30%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
09:00 JPY 毎月勤労統計調査-現金給与総額[前年同月比] 3月
14:00 JPY 消費者態度指数・一般世帯 4月
15:00 DEM 製造業新規受注[前月比] 3月
16:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 4月
21:15 CAD 住宅着工件数 4月
23:00 USD 米労働市場情勢指数(LMCI) 4月
- 今日のトレードポイント -
先週に発表された米雇用統計は、予想より弱い結果となりドル円の下落局面がありましたが、ダドリー米ニューヨーク連銀総裁が「(米雇用統計は)人々の期待より弱かったが、自身の経済見通しに大きく影響しない」「(年内2回の米利上げ見通し、依然として)妥当な予想」との認識が伝わったことから107円台の水準を維持しました。依然として、下値圏では円売り介入をしてくる可能性も十分に考えられるため、基本的にはドル買いのスタンスを保ちつつ、景気判断の動向に関する要人の発言には注意し取引に臨みたいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 106.40-107.50
ユーロ・円 121.50-123.30
ポンド・円 154.00-156.00