パリ同時多発攻撃の影響は限定的か!
昨日のドル円は、東京市場では週末のパリ同時多発テロ事件を受けて、リスク回避の円買いが先行したほか、日経平均株価も下落したことで、122.50円近辺まで下落しました。売り一巡後は、下値も堅く少し値を戻して推移しました。欧州市場では、欧州株先物が底堅く推移していることなどを手掛かりに徐々にドルの買戻しが優勢となり122.80円近辺まで値を戻しました。またナイト・セッションの日経平均先物も上昇幅を広げたことで円売り・ドル買いが強まりました。NY市場では、11月米NY連銀製造業景気指数が予想を下回る結果となったことでドル売りが強まったものの、対資源国通貨でのドル高やNYダウの上昇が支援材料となり、123.10円近辺まで上昇しました。引けにかけてNYダウが200ドル超高と上昇幅を広げ、前日比では0.571円高い123.186円で取引を終えました。
≪2015年11月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り49% 買い51%
ユーロ・円 :「ブル」 売り43% 買い57%
英ポンド・円 :「ベア」 売り51% 買い49%
豪ドル・円 :「ブル」 売り20% 買い80%
NZドル・円 :「ブル」 売り12% 買い88%
ユーロ・ドル :「ブル」 売り46% 買い56%
【今日の主な経済指標】
09:30 AUD 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
18:30 GBP 消費者物価指数(CPI)[前月比] 10月
18:30 GBP 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 10月
18:30 GBP 小売物価指数(RPI)[前月比] 10月
18:30 GBP 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI)[前年同月比] 10月
19:00 DEM ZEW景況感調査(期待指数) 11月
19:00 EUR ZEW景況感調査 11月
22:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 10月
23:15 USD 鉱工業生産[前月比] 10月
23:15 USD 設備稼働率 10月
00:00 USD NAHB住宅市場指数 11月
- 今日のトレードポイント -
ドル円は、週末のパリ同時多発テロ事件を受けて、地政学リスクが意識され一時的にリスク回避の動きが強まりました。ただ米株式市場は、堅調に推移しており、12月の米利上げ観測が損なわれていないことから底堅く推移し123円台を回復しました。注目された日本の7-9月期国内総生産(GDP)は、2期連続マイナスとなり年率換算でもマイナス0.8%と景気の先行きに対する懸念が強まりました。足元の景気動向を考えると、日銀が追加緩和に踏み切る可能性は高く、もし18-19日の金融政策決定会合で追加緩和があれば日米金融政策の違いを意識して、一段とドル高に進むかもしれません。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 122.00-123.50
ユーロ・円 131.00-133.00
ポンド・円 186.00-188.00