FOMCは予想通りの内容でドル買い強まる!
昨日のドル円は、東京市場で日経平均株価が一時90円超下落し、若干円買い・ドル売り地合いとなりましたが反応は鈍く、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に様子見ムードが強まりました。その後は、中国株式の上海総合指数がマイナス圏に沈んだほか、日経平均株価の下げ幅が拡大したことで一時123.40円近辺まで値を下げました。ただ売り一巡後は、上海総合指数がプラスに転じたほか、日経平均株価が下げ幅を縮めたことも支えとなり123.50円付近まで持ち直しました。欧州市場では、東京市場の流れを引き継ぎ小幅にドル買いで反応し123.70円近辺まで上昇しました。米長期金利の上昇や対ユーロでのドル買いを支えに上昇していたものの、米金利の上昇が一服すると上値の重しとなり123.50円近辺まで値を切り下げました。NY市場では、NYダウや米10年債利回りの上昇を下支えにじりじりと123.80円近辺まで値を戻しました。注目された米連邦準備理事会(FRB)は、予想通り政策金利の据え置きを発表し、声明では「経済活動は最近数カ月で緩やかに拡大している」「雇用市場は堅調な雇用増加と失業の減少とともに改善を続けた」「委員会はいくらかのさらなる労働市場の改善が見られ、インフレが中期的に目標の2%に向かうとの合理的な確信が持てた時、金利引き上げが適切であると予想」などと伝わりました。声明後は、一時123.50円近辺まで下押ししたものの、労働・住宅市場の改善についてコメントがされていたため、すぐに124円台まで反発しました。引けにかけては、重要イベントを無事にこなしたことで徐々に商いが薄くなり、前日比では0.354円高い123.906円で取引を終えました。
≪2015年07月29日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り40% 買い60%
ユーロ・円 :「ベア」 売り67% 買い33%
英ポンド・円 :「ブル」 売り49% 買い51%
豪ドル・円 :「ブル」 売り10% 買い90%
NZドル・円 :「ブル」 売り15% 買い85%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り60% 買い40%
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 四半期輸入物価指数 [前期比] 4-6月期
10:30 AUD 住宅建設許可件数 [前月比] 6月
11:30 SGD 四半期失業率(速報値) 4-6月期
16:00 CHF KOF景気先行指数 7月
16:55 DEM 失業者数[前月比] 7月
16:55 DEM 失業率 7月
17:00 EUR 欧州中央銀行(ECB)月報
18:00 EUR 消費者信頼感(確定値) 7月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 6月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 6月
21:00 DEM 消費者物価指数(CPI、速報値)[前月比] 7月
21:30 USD 四半期実質国内総生産(GDP、速報値)[前期比年率] 4-6月期
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
- 今日のトレードポイント -
注目されたFOMC後の声明では、中国景気減速・株安や商品市況安に対する内容は言及されず、米国の労働・住宅市場の改善についての内容があったため、米10年債利回りの上昇と共にドル高に繋がり124円手前で推移しています。次回9月会合での利上げを明確に示唆する内容ではなかったものの、利上げ開始への可能性が完全に後退しているわけではありませんので、本日の米国GDPや新規失業保険申請件数等の今後の経済指標の結果次第となりそうです。注目される米GDPは、前回0.2%のマイナスでしたが、今回市場予想では2.5%プラスとなっており、予想通りの結果となれば一段とドル高にシフトする可能性がありますので、同時間帯での動意に注意して取引に臨みたいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 122.00-124.50
ユーロ・円 134.50-137.50
ポンド・円 191.00-194.00