FXレポート

ギリシャへの財政支援交渉が難航し月末の期限迫る!

昨日のドル円は、東京市場午前では、日経平均株価が110円近い下落となりましたが、すぐに下げ幅を縮小し影響は限定的だったため、123.90円近辺で方向感が出ませんでした。午後にかけて、日経平均株価が再び下落したことが上値の重しとなり、123.70円近辺まで下押ししました。欧州市場では、時間外の米10年債利回りが上昇するとドル買いが強まり123.80円近辺まで持ち直しました。一部報道機関にて「欧州中央銀行(ECB)はギリシャの銀行向け緊急流動性支援(ELA)の上限を据え置く」とのニュースが伝わると、ギリシャの銀行に対する先行き懸念から対ユーロでリスク回避の売りが強まり、ドル円は一時123.30円近辺まで下げ足を速めました。ただ、欧州連合(EU)当局者筋の話として「債権団はギリシャ側の提案を満場一致で合意した」とのニュースが伝わると一転買い戻しが優位になったものの、すぐに同ニュースが否定され上下に荒い動きとなりました。NY市場では、5月米個人消費支出(PCE)や前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも強い内容となったことで円売り・ドル買いが出たものの、ギリシャ財政支援協議への懸念から上値への反応は一時的となり123円台後半で推移しました。引けにかけては、ユーロ圏財務相会合など注目のイベントが終了したことで相場材料に乏しく、徐々に値動きが細っていき、前日比では0.267円安い123.613円で取引を終えました。

≪2015年06月25クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」 売り38% 買い62%
ユーロ・円  :「ブル」 売り54% 買い46%
英ポンド・円 :「ベア」 売り58%  買い42%
豪ドル・円  :「ブル」 売り21%  買い79%
NZドル・円  :「ブル」 売り 8% 買い92%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り55% 買い45%

【今日の主な経済指標】
 8:30 JPY 失業率
 8:30 JPY 全国消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 5月
23:00 USD ミシガン大学消費者態度指数・確報値 6月
23:45 GBP カーニー英中銀(BOE)総裁、発言

- 今日のトレードポイント -
ドル円は、5月米個人消費支出(PCE)や前週分の米新規業保険申請件数が市場予想よりも強い内容となったことで、ドル買い地合いが強まりました。ただ、ユーロ圏財務相会合でギリシャ支援問題について前提となるギリシャの改革案が不十分とされ、早期合意期待が後退したことで、NYダウは2日連続のマイナスとなるなど全体的な相場の上値が重くなっています。ギリシャ支援問題は、今月末が交渉の期限となっており、金融支援の期限切れと国際通貨基金(IMF)への約15億ユーロの支払いを同時に控え、緊迫度を増してきています。市場では、ギリギリのところで合意するシナリオの見方が強いとはいえ、もし合意に至らなければ債務不履行(デフォルト)に陥る恐れがあるため、しばらくは積極的に買いづらい展開が続きそうです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円    122.00-124.50
ユーロ・円 138.00-141.00
ポンド・円 193.00-197.00



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