ギリシャ支援協議をめぐる不透明感の高まりで上値重し!
昨日のドル円は、東京市場の午前において、日経平均株価が一時80円超高となったことや仲値に向けてドル買いが強まったものの、日経平均株価が上昇幅を縮めると伸びやみ124.30円近辺で推移しました。午後にかけては、4月豪小売売上高や4月豪貿易収支が予想より弱い結果となったことで、対豪ドル中心にドル買い圧力が強まり、ドル円はじわりと値を切り上げました。午後では、上海株安をきっかけに投資家のリスク志向低下を意識した売りが散見されたほか、日経平均株価もつづけて下げに転じたことを受けて円買い・ドル売りとなり124.20円近辺まで下押ししました。欧州市場では、原田泰日銀審議委員が「過度の円高は是正された」と発言したことに売りで反応し123.97円の安値まで下げ足を速めました。ただ、売り一巡後は、時間外の米10年債利回りの上昇が支えとなり124円前半まで持ち直しました。その後、ユーロドル中心にドル売り圧力強まり、ドル円は再び123円台へ押し戻されました。NY市場では、米国の前週分の新規失業保険申請件数が予想より強い結果となったことで、ドル買いが先行し124.60円近辺まで上昇しました。引けにかけては、米長期金利が低下幅を拡大し上値の重しとなったことで値を少し下げて、前日比では0.127円高い124.359円で取引を終えました。
≪2015年06月04日クローズ時点≫
ドル・円 :「ベア」 売り52% 買い48%
ユーロ・円 :「ベア」 売り59% 買い41%
英ポンド・円 :「ベア」 売り57% 買い43%
豪ドル・円 :「ブル」 売り19% 買い81%
NZドル・円 :「ブル」 売り12% 買い88%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り62% 買い38%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・速報値 4月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・速報値 4月
15:00 DEM 製造業新規受注[前月比] 4月
15:45 FRF 貿易収支 4月
21:30 USD 非農業部門雇用者数変化[前月比] 5月
21:30 USD 失業率 5月
- 今日のトレードポイント -
ドル円は、前週分の新規失業保険申請件数が予想より好結果となったことで、ドル買いが強まりましたが、買い一巡後は、NYダウの170ドル超安や米長期金利が低下に伴い上値の重い展開となりました。本日は、重要なイベントの米雇用統計を控えており、米国の雇用に関連する経済指標が堅調だったため、雇用統計の内容にも期待感が高まります。ただ、ギリシャが明日期限の国際通貨基金(IMF)への債務返済について「6月末までの支払い延期を要請した」と一部報道が伝わったほか、ギリシャ財務省が国際債権団による同国政府への支援合意案を拒否したことで、ギリシャ債務問題の先行きをめぐる懸念が再び高まりつつあり、リスク回避の動きが強まるどうかにも警戒したいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 123.00-125.00
ユーロ・円 138.00-141.00
ポンド・円 189.00-192.00