FXレポート

ドル円は低調な米経済指標を受けて伸び悩み

昨日のドル円は、東京市場午前において、日経平均株価が一時100円超上昇し円売り・ドル買い地合いから118.80円近辺での推移となりました。ただ、香港やシンガポールが休場で市場参加者が少なく、大きな方向感はありませんでした。その後は、新規材料難のなか、徐々にドル安が進んだ流れとなり118.40円近辺まで値を下げました。午後では、堅調な株式相場を足掛かりに円売り・ドル買いが強まり118.60円近辺まで戻しました。欧州市場では、一部報道にて「ユーロはギリシャの支援延長要請について20日に協議する」と伝わったほか、米10年債利回りが低下幅を縮めドル買い地合いが強まりました。NY市場では、独政府当局者が「ドイツはギリシャの支援延長提案を拒否する」「ギリシャの書簡は実質的な解決を提案していない」などと伝わると、株価が失速しドル円の上値の重しとなり119円手前でもみ合いとなりました。注目された前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い結果となったことを受けて買いが強まり、一時高値をつけたものの、2月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数や1月米景気先行指標総合指数が予想を下回ったことを嫌気し、NYダウもマイナス圏となったことで118.80円近辺まで伸び悩みました。ドル円は、低調な米経済指標が続き上値の重たさから失速し、前日比では0.165円高い118.914円で取引を終えました。

≪2015年02月19日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」 売り30% 買い70%
ユーロ・円  :「ベア」 売り60% 買い40%
英ポンド・円 :「ブル」 売り33%  買い67%
豪ドル・円  :「ブル」 売り14%  買い86%
NZドル・円  :「ブル」 売り15% 買い85%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り61% 買い39%

【今日の主な経済指標】
16:00 DEM 生産者物価指数(PPI)[前月比] 1月
17:00 FRF 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 2月
17:00 FRF サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 2月
17:30 DEM 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 2月
17:30 DEM サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 2月
18:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 2月
18:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 2月
18:30 GBP 小売売上高指数[前月比] 1月
22:30 CAD 小売売上高[前月比] 12月
22:30 CAD 小売売上高(除自動車)[前月比] 12月

- 今日のトレードポイント -
先日のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録は、「時期尚早な利上げは景気回復の腰を折りかねない」とのハト派メンバーの主張が全面に押し出され、早期利上げ観測が大きく後退したことでドルの上値は重くなっています。また日銀も追加緩和について「直ちには必要ない」とのスタンスを示しており、円安期待が弱まっています。ドル買いと円売りの歯車がかみ合わない限りは、120円台を突破していくのは難しく、しばらくは次の材料を見極めるためレンジでの展開が続きそうです。


[今日の予想レンジ]
ドル・円    117.00-121.00
ユーロ・円 134.00-137.00
ポンド・円 180.00-185.00


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