日本の衆院解散総選挙報道を受けてドル買い活性化!
昨日のドル円は、東京市場の午前で日経平均株価が一時130円超上昇したことを手掛かりに買いが先行し一時115円台を回復しました。ただ、買い一巡後は、利益確定の売りに押され114.60円近辺まで下げました。その後は、新規材料難から様子見ムードとなりもみ合いが続きました。午後では、政府・与党内で安倍晋三首相が年内に衆院解散・総選挙に踏み切るとの見方が強まるなかで、日経平均株価が一時330円超と上昇幅を拡大させたため円売り・ドル買いが活発化し115.60円近辺まで上昇しました。欧州市場では、東京市場のドル買い地合いを引き継ぎじりじりと上昇したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が250円上昇したことなどから投資家のリスク許容度拡大を意識した買いが加速し一時116円台を付けました。NY市場では、利益確定の売りなどに押され115.60円近辺まで下げたものの、下押ししたところでの買い意欲も強く下値も限定的となりました。引けにかけては、全般ドル売り圧力が高まるなかで上値が切り下がり、115.20円付近まで一転下落しましたが、一部報道で「安倍晋三首相は月内に衆院を解散し、12月中に総選挙を断行する意向を固めた」とのニュースを受け、再びドル買いが活性化し、前日比では0.870円高い115.699円で取引を終えました。
≪2014年11月11日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り40% 買い60%
ユーロ・円 :「ベア」 売り78% 買い22%
英ポンド・円 :「ベア」 売り62% 買い38%
豪ドル・円 :「ブル」 売り37% 買い63%
NZドル・円 :「ブル」 売り45% 買い55%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り59% 買い41%
【今日の主な経済指標】
16:00 DEM 卸売物価指数(WPI)[前月比] 10月
18:30 GBP 失業保険申請件数 10月
18:30 GBP 失業率 10月
19:00 EUR 鉱工業生産[前月比] 9月
19:30 GBP 英中銀イングランド銀行、四半期ごとの物価報告(インフレリポート)
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
23:00 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁発言
00:00 USD 卸売在庫[前月比] 9月
- 今日のトレードポイント -
ドル円は、引き続き株高・リスク選好の流れが継続しているほか、日経先物が大幅高となり投資家のリスクオンの動きが強まっています。また日本の衆院解散総選挙、アベノミクス第2弾などの期待から、米国市場への波及も意識されドル買い意欲が強まっています。高値付近では利益確定の動きから一時的に下押しする場面も考えられますが、114円台での値ごろ感から押し目買い意欲も旺盛なため下値は限定的となりそうです。安倍首相は、来年十月に予定される消費税率の10%への引き上げについて、早ければ来週中に増税か解散をするかどうか決断を迫られることから、その動向について注意しつつ取引に臨みたいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 114.00-116.00
ユーロ・円 143.50-145.00
ポンド・円 182.00-185.00