FXレポート

株安連鎖・リスク回避の動きに注意!!

昨日のドル円は、東京市場の午前で前日のNY市場でのドル売り地合いが継続したほか、日経平均株価も一時400円安となるなどリスク回避の動きから105.80円近辺での推移となりました。ただ、株価の下落が一服するとドル円は、徐々に買い戻しされ106円台へ戻しました。
午後では、日経平均株価が下げ幅を縮めたことを受け、リスク回避の動きが和らぎ106.20円近辺まで上昇しました。ただ時間外の米10年債利回りが低下したこともあって上値は限定的となりました。欧州市場では、時間外のダウ先物が180ドル超の下落となったほか、日経平均先物も大幅下落となったことを嫌気して、リスク回避の円買い・ドル売りが加速し再び105.60円付近まで反落しました。また欧州中央銀行(ECB)が「資金供給オペの担保として受け入れるギリシャ国債に適用するヘアカット(担保価額の割引率)を引き下げる」との一部報道を否定すると、ギリシャの10年債利回りが大幅に上昇し、ユーロが全面安になりました。そのため、欧州株も軟調に推移したほか、時間外の米10年債利回りが低下幅を広げたことで相場の重しとなりました。NY市場では、米長期金利の低下幅や時間外のダウ先物の下げ渋りを支えに下値を切り上げました。また前週分の米新規失業保険申請件数が市場予想より強い結果となったことで106円手前まで値を戻しました。その後は、9月米鉱工業生産指数や9月米設備稼働率、10月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想を上回る結果だったことを受けて米10年債利回りがプラスに転じたことで106.30円近辺まで買い戻されました。引けにかけては狭いレンジでのもみ合いが続き、前日比では0.390円高い106.336円で取引を終えました。

≪2014年10月16日クローズ時点≫
ドル・円     :「ブル」 売り29% 買い71%
ユーロ・円  :「ブル」 売り46% 買い54%
英ポンド・円  :「ブル」 売り25%  買い75%
豪ドル・円   :「ブル」 売り11%  買い89%
NZドル・円  :「ブル」 売り11% 買い89%
ユーロ・ドル  :「ベア」 売り67% 買い33%

【今日の主な経済指標】
18:00 EUR 建設支出[前年同月比] 8月
21:30 USD 住宅着工件数[年率換算件数] 9月
21:30 USD 住宅着工件数[前月比] 9月
21:30 USD 建設許可件数[年率換算件数] 9月
21:30 USD 建設許可件数[前月比] 9月
21:30 USD イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値 10月


- 今日のトレードポイント -

ドル円は、昨日の米経済指標が軒並み好結果となったことが好感され、マイナス圏だった米10年債利回りもプラスに転じたことでドル買い地合いが加速し106円台まで値を戻しています。ただNYダウは、16,000ドル台を維持していますが、小幅に下げ6営業日連続のマイナスとなっており、株安・米国金利低下から上値も限定的となっています。本日は、米経済指標の住宅着工件数、建設許可件数、ミシガン大学消費者態度指数等が控えています。米国の景気減速懸念・利上げ観測後退を背景にドルが売られやすい地合いは変わっておらず、利上げ観測後退・債券利回り低下という状況では、引き続き慎重スタンスで取引に臨みたいところです。

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