FXレポート

FOMCが世界の景気減速リスクに言及しドル円下落!

昨日のドル円は、東京市場の午前では一時107.80円近辺まで売りが加速したものの、売り一巡後は本邦輸入勢の買いが散見され、108.30円前後まで反発しました。午後では、日経平均株価が下げ幅を縮めたことも相場の下支えとなり108.50円近辺まで上昇しましたが、買いを継続するほどの材料もなく伸び悩みました。欧州勢参加後は、時間外の米10年債利回りが上昇幅を縮小したことによる日米金利差縮小を見越した売りが加速したほか、欧州株やナイト・セッションの日経平均先物の下落も重しとなり108.10円まで反落しました。NY市場では、一時米10年債利回りが低下に転じたことを嫌気したドル売りに押されたものの、下値での買い意欲も多く108.40円近辺まで上昇しました。注目された連邦公開市場委員会(FOMC)では、「ドル高は輸出と成長へのリスクと判断」との指摘があり、米連邦準備制度理事会(FRB)が将来の利上げを急がないとの観測につながったほか、ドル高をけん制する意見を嫌気したことで全般的にドル売りで反応しました。そのため議事要旨公表後のドル円は、108.70円近辺から108.10円近辺まで急落しました。引けにかけては、NYダウが160ドル超高となったことが相場の下支えとなり、前日比では0.170円高い108.128円で取引を終えました。

≪2014年10月8日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」 売り35% 買い65%
ユーロ・円  :「ブル」 売り48% 買い52%
英ポンド・円 :「ブル」 売り32%  買い68%
豪ドル・円  :「ブル」 売り16%  買い84%
NZドル・円  :「ブル」 売り 8% 買い92%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り57% 買い43%

【今日の主な経済指標】
9:30 AUD 新規雇用者数 9月
9:30 AUD 失業率 9月
15:00 DEM 貿易収支 8月
15:00 DEM 経常収支 8月
15:45 FRF 貿易収支 8月
17:00 EUR 欧州中央銀行(ECB)月報
20:00 GBP イングランド銀行(BOE、英中央銀行)金利発表
20:00 GBP 英中銀資産買取プログラム規模
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23:00 USD 卸売在庫[前月比] 8月
0:00  EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言

- 今日のトレードポイント -

ドル円は、昨日の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で、「ドル高は輸出と成長へのリスクと判断」との内容があり、米経済見通しを脅かしかねない要因として世界経済の成長減速とドルの上昇を指摘したことで全体的なドル売りが加速しました。議事録公表を受けて、米国の利上げ見通しが後退したことでドル売り地合いとなり上値が重くなっています。ただ米国の金融政策正常化見通しと日本の景気失速懸念からの追加緩和観測の可能性もあるため、中長期的なドル高・円安見通しはしばらく続きそうです。短期的には、株安と債券利回りの低下による調整局面も予想されますので、下値への警戒をしつつ取引に臨みたいところです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円    107.00-109.00
ユーロ・円 137.00-138.50
ポンド・円 173.00-175.50

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