イラクやウクライナ情勢への懸念はやや緩和するもドル円は前日比マイナスで取引を終了!
先週金曜日のドル円は、102.094円で取引を開始した後、東京市場においては日経平均株価の下落を受けドル円は弱含みとなり、オバマ大統領がイラクに対する限定的な空爆を認めたと発表すると、日経平均株価とともに急落しました。101.60円近辺まで下げるとドル売り円買いの動きがいったん落ち着き、101.75円台を挟んだ値動きとなりました。欧州市場では、中東情勢の緊迫化を背景に時間外の米10年債利回りが大幅に低下したことを受けて101.50円付近までドル売りが進んだもの
の、その後は徐々に下値を切り上げる展開となりました。米長期金利の低下が一服したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が前日比でプラス圏になったことが支えとなり101.98円近辺まで値を戻しました。NY市場では、米長期金利の低下に伴って円買いドル売りが入ったほか、対ユーロなどでドル売りが進んだ影響を受け101.71円近辺まで下押しました。米ホワイトハウスの報道官が「米国はイラクに対して戦闘部隊を展開することはない」との声明を出したほか、「ロシア軍はウクライナ国境付近での大規模な軍事演習を終了。演習後基地に戻る」との一部報道を受けて、イラクやウクライナ情勢をめぐる懸念がやや緩和しました。NYダウ平均が180ドル超上昇、米10年債利回りが上昇に転じるなかでリスク回避のドル売り圧力が後退し、アジア時間につけた高値の102.15円に迫る水準まで反発し、前日比では0.002円安い101.077円で取引を終えました。
≪2014年8月8日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り25% 買い75%
ユーロ・円 :「ブル」 売り38% 買い62%
英ポンド・円 :「ブル」 売り26% 買い74%
豪ドル・円 :「ブル」 売り12% 買い88%
NZドル・円 :「ブル」 売り16% 買い84%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り57% 買い43%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 第三次産業活動指数[前月比] 6月
08:50 JPY マネーストックM2[前年同月比] 7月
14:00 JPY 消費者態度指数・一般世帯 7月
14:00 JPY 金融経済月報(基本的見解) 8月
16:15 CHF 実質小売売上高[前年同月比] 6月
21:15 CAD 住宅着工件数 7月
- 今日のトレードポイント -
ウクライナ情勢を巡るロシア対欧米の駆け引きは投資家心理の重しとなっており、リスク回避の円買いが優勢となる可能性は視野に入れておきたいです。本邦輸出勢が本格的に夏季休暇に入るため流動性の低下が予想されますが、このような状況下で動意付いた場合、一気に一方方向に傾くことも視野に入れておきたいです。以上のことから102円台を挟んだ値動きとなることを想定し、上値は102.70円近辺、下値は101円台前半を視野に入れて取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 101.50-102.60
ユーロ・円 135.00-138.50
ポンド・円 169.00-173.50