ロシア関連のニュースから一転し、ドル売りが強まる!
昨日のドル円は、102.561円で取引を開始した後、東京市場午前において五・十日に伴う本邦輸入業者によるドル買い円売りを受け仲値にかけて102.62円付近まで上昇しました。その後、豪中銀による政策金利の据え置き発表を受け、対豪ドル中心にドル売り圧力が強まるなか、日経平均株価の160円超安が重しとなり102.46円近辺まで失速しました。
欧米市場では、対ユーロでドル高が進んだことや米長期金利の上昇を受け日米金利差拡大を見越した円売りドル買いの展開となりました。その後、発表された7月米ISM非製造業指数や6月米製造業新規受注が市場予想よりも強い結果となったことを受け本日の高値102.923円まで上昇しました。しかし、「プーチン露大統領は報復制裁の用意を政府に対して指示した」「ロシア軍はウクライナに侵攻する準備が出来ているようだ」などの報道が伝わると、NYダウ平均が一時200ドル近く下落すると、リスク回避のドル売りが強まり米長期金利が一時低下に転じたことも重しとなり、東京時間に付けた102.46円に迫る水準まで下押しました。取引終盤に掛けてはその後の戻りも鈍く、前日比では0.003円高い102.577円で取引を終えました。
≪2014年8月5日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り38% 買い62%
ユーロ・円 :「ブル」 売り35% 買い65%
英ポンド・円 :「ブル」 売り45% 買い55%
豪ドル・円 :「ブル」 売り16% 買い84%
NZドル・円 :「ブル」 売り15% 買い85%
ユーロ・ドル :「ブル」 売り46% 買い54%
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期失業率 4-6月期
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・速報値 6月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・速報値 6月
15:00 DEM 製造業新規受注[前月比] 6月
16:15 CHF 消費者物価指数(CPI)[前月比] 7月
17:30 GBP 鉱工業生産指数[前月比] 6月
17:30 GBP 製造業生産指数[前月比] 6月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:30 CAD 貿易収支 6月
21:30 USD 貿易収支 6月
- 今日のトレードポイント -
昨日は米経済指標が市場予想を上回る結果となったことを支えに幅広い通貨に対してドルは上昇しました。しかし、ウクライナ情勢への懸念が強まると安全資産とされている円が買われドルは下落しました。本日は特に注目されている米経済指標がないため、ウクライナ情勢へのニュースに注目が集まります。さらにウクライナ情勢への懸念が強まると、円買いドル売りの流れから102円台前半まで下落することを想定しておきたいです。ただ、対ユーロにおいてドルは買われているのでウクライナ情勢への報道とユーロの動向に注意を払いリスク管理を徹底したいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 102.00-103.20
ユーロ・円 136.00-139.00
ポンド・円 171.00-175.50