イエレンFRB議長の発言を受け上下に動意付く場面も!ドル円は続伸で取引終了!!
昨日のドル円は、101.541円で取引を開始した後、日経平均株価の上昇を受け101.64円近辺まで上値を伸ばす場面もみられましたが、その後は、日経平均株価が頭打ちになると、ドル円も伸びみ101.59円を挟んだ値動きとなりました。黒田東彦日銀総裁が定例の記者会見で「物価上昇率が1%を割る可能性はない」「円がドルに対して強くなる必然性は全くない」「市場のボラティリティの低下は経済回復を加速」などと述べましたが、目立った反応は見られませんでした。欧州市場では、時間外の米10年債利回りが低下したことで一時101.51円付近まで下げたものの下値は限定的となりました。また、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言待ちで様子見ムードが広がったことで、欧州市場は101.51円近辺から101.62円付近でのもみ合いとなりました。NY市場に入ると、 米商務省が発表した6月の米小売売上高(季節調整済み)が市場予想を下回りましたが、7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を上回ったことで101.66円まで小幅に買われました。ただ、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長が米上院銀行委員会で「労働市場に著しいたるみが残る」「高レベルの緩和政策は引き続き適切」などと証言すると、米長期金利が低下し、これにつれる形で101.43円近辺まで下押しました。その後、「労働情勢が米連邦公開市場委員会(FOMC)の予想より速く改善し続ければ、利上げは予想より早くなりペースも速くなるだろう」との発言を受け、米長期金利が一転上昇したため、101.74円近辺まで急速に持ち直しました。取引終盤にかけても米長期金利は不安定な動きとなりましたが、101.70円前後で次第に方向感を欠く値動きとなり、前日比では0.141円高い101.682円で取引を終えました。
≪2014年7月15日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り20% 買い80%
ユーロ・円 :「ブル」 売り38% 買い62%
英ポンド・円 :「ベア」 売り59% 買い41%
豪ドル・円 :「ブル」 売り20% 買い80%
NZドル・円 :「ブル」 売り43% 買い57%
ユーロ・ドル :「ブル」 売り47% 買い53%
【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 四半期消費者物価(CPI)[前期比] 4-6月期
14:00 JPY 金融経済月報(基本的見解)
17:30 GBP 失業保険申請件数 6月
17:30 GBP 失業率(ILO方式) 5月
18:00 EUR 貿易収支 5月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
20:00 ZAR 小売売上高[前年同月比] 5月
21:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比] 6月
22:00 USD 対米証券投資(短期債除く) 5月
22:15 USD 鉱工業生産[前月比] 6月
22:15 USD 設備稼働率 6月
23:00 CAD カナダ銀行 政策金利
23:00 USD NAHB住宅市場指数 7月
23:00 USD イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
27:00 USD 米地区連銀経済報告(ベージュブック)
- 今日のトレードポイント -
本日発表される米地区連銀経済報告(ベージュブック)は、今回の記述内容にはあまり大きな変化はないと予想されていることや、市場の注目が月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)に集まっているため、一方方向に動意付く展開は考え難いです。ただ、6月米設備稼働率や6月米鉱工業生産は前回よりも良い結果になることが予想されているため、一時的なドル買いになる場面はあり得ます。
本日もイエレン米連邦準備理事会(FRB)の発言があるため、昨日のように発言前後には上下に動意付く可能性があるので、注意が必要となります。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 101.20-102.00
ユーロ・円 136.50-140.00
ポンド・円 172.00-176.50