ドル円は新規材料を欠き方向感を欠く!!
先週金曜日のドル円は、101.346円で取引を開始した後、仲値にかけては本邦輸入企業によるドル買いも場面もみられましたが、その後は日経平均株価の軟調な推移を受け歩調を合わせるようにドル円も軟化し、東京市場は101.22円近辺から101.39円付近での狭いレンジでの推移となりました。欧米市場では、ポルトガル大手銀行の経営不安をきっかけとした投資家のリスク回避姿勢は和らぎを見せたものの、新規材料を欠き膠着感の強い値動きとなりました。6月米月次財政収支は市場予想が+790億ドルに対して結果は+705億ドルとなったものの、市場の動意材料にはなりませんでした。その後、プロッサー米フィラデルフィア連銀総裁が「FOMCは目標達成前に利上げするべき」「FOMCの目標は達成に近づいている」などの見解を示すも目立った反応は見られず、前日比では0.002円高い101.334円で取引を終えました。
≪2014年7月11日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り15% 買い85%
ユーロ・円 :「ブル」 売り36% 買い64%
英ポンド・円 :「ブル」 売り46% 買い54%
豪ドル・円 :「ブル」 売り21% 買い79%
NZドル・円 :「ベア」 売り54% 買い46%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り51% 買い49%
【今日の主な経済指標】
09:00 SGD 四半期国内総生産(GDP、速報値)[前期比年率] 4-6月期
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比] 5月
18:00 EUR 鉱工業生産[前月比] 5月
26:30 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
- 今日のトレードポイント -
14日から15日にかけて日銀の金融政策決定会合があり、金融政策は現状維持が予想されているため、市場の反応は限定的になるとみられています。
イエレンFRB議長は、15日に上院銀行委員会で、16 日に下院金融サービス委員会で、半期に一度の議会証言を行います。米の労働市場は改善傾向にあり、失業率も低下傾向にあるため、金融政策の出口戦略について言及した場合、ドル買いになることが予想されます。ただ、あまり踏み込んだ発言ではない場合、一時的なドル買いで終わることになる可能性が高いです。
以上のことから、今週は102円台に乗せる材料がないため、101円台での推移が予想されます。
ただ、欧州金融機関における財政不安のニュースが出た場合には、欧米国株安の流れから、安全資産とされている円が買われ、ドル円は100円台に突入することを想定しておきたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 100.00-101.70
ユーロ・円 136.50-140.00
ポンド・円 171.00-176.00