ドル円は上値が重く、続落!!
先週金曜日のドル円は、101.570円で取引を開始した後、時間外の米10年債利回りが上昇したことで日米金利差拡大を見越したドル買いが入り、一時101.64円近辺まで上昇しました。しかし、時間外の米10年債利回りが下げに転じたことや日経平均株価が280円超まで下げ幅を拡大したことを受けて101.42円近辺まで下押しました。欧州市場では、欧州株安などを背景にドル売りが進むなか、ユーロ円の下落につられ101.35円付近まで下落しました。NY市場では、4月米住宅着工件数や4月米建設許可件数が市場予想よりも強い結果となり、時間外の米10年債利回りが上昇すると日米金利差拡大を見越したドルの買い戻しが強まり、101.66円近辺まで上昇しました。その後は売り買いが交錯し方向感に欠ける展開となり、前日比では0.335円安い104.554円で取引を終えました。
≪2014年5月16日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り15% 買い85%
ユーロ・円 :「ブル」売り36% 買い64%
英ポンド・円 :「ブル」売り37% 買い63%
豪ドル・円 :「ブル」売り21% 買い79%
NZドル・円 :「ブル」売り30% 買い70%
ユーロ・ドル :「ブル」売り31% 買い69%
【今日の主な経済指標】
18:00 EUR 建設支出[前年同月比] 3月
18:00 EUR 建設支出[前月比] 3月
- 今日のトレードポイント -
先週のNYダウは景気回復期待感などを背景に史上最高値を更新しましたが米長期金利は低下したままでした。長期金利の上昇を伴わない株高はハイイールド債や資源国通貨へと資金流入を促しやすい傾向があるため、今週もドル高にはなり難い状況下にあると思われます。また、21日に発表さる日本の4月貿易収支は、貿易赤字の大幅な縮小が予想されています。これまで貿易赤字の拡大はドル円の下支えとなっていましたが、赤字幅の拡大により円買い有利になることが予想されます。
日経平均株価の売買代金が2兆円を割り込むケースが多々見受けられます。2兆円を超えることが日経平均株価の上昇には必要とされていますが、今週は株高となる材料が乏しいため日本株高による円売りドル買いといったリスクオンの流れになることは想定し難いです。
以上のことから、今週のドル円は引き続き上値の重い展開が予想されます。ただ、米経済指標の結果が市場予想よりも強い結果となれば、一時的にドル買いへと傾斜するのではないでしょうか。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 101.00-102.00 ユーロ・円 137.50-141.50 ポンド・円 168.50-173.00