FXレポート

欧州GDPの発表を控えるユーロドルに注目

7日のドル円は、前日95円割れをした反発から東京時間で一時95.448円まで上昇。ただし、買いは継続せず根強い米国経済への不信感からNY時間に入ると、再びドル売り圧力が台頭。ダウ平均が100ドルを超える下落となるとドル円は95円をあっさり割り込んだ。クローズ前には米1-3月期ホームエクイティ債務不履行率は3.52%と、前期の3.03%を超え過去最悪を更新したことを受け結局、94.845円まで下げ幅を拡大し取引を終えた。

一方、ユーロドルは本日発表される欧四半期域内総生産に注目したい。先週序盤は、ユーロ圏6月製造業PMI・確報値の強い結果を受けたことなどにより、7/1には1ヶ月振りの1.42000ドルまで上昇するも、2日にユーロ圏の失業率が予想より悪化し、更に米国株が大幅に下落するとリスクポジション解消目的のユーロ売り・ドル買いが目立つ展開となり、6日に一時1.38756ドルまで下落していた。

ただ、7日に発表された予想よりも強い独製造業受注を受けてユーロは素直に買われ再び1.40ドル台を回復する展開も見られ、米大手金融機関はユーロドルには上昇余地がありロングポジションを推奨しているとの声もあり、本日発表の欧四半期域内総生産の結果や9日の独消費者物価指数(CPI、改定値)の結果如何によっては上値を目指すことも充分考えられるだろう。しかしながら、主要8カ国(G8)首脳会合でドルに代わる新たな世界的準備通貨が議論されるとしたこれまでの報道を、各国高官が否定したこともドル相場に有利な材料となり結局、1.39225ドルで取引を終えた。

[予想レンジ]
ドル・円     93.50~96.00
ユーロ・円 131.00~133.50
ポンド・円 151.50~155.00

【今日の主な経済指標】
08:50   JPY     機械受注[前月比]

08:50   JPY     国際収支・貿易収支

10:30     AUD     住宅ローン件数[前月比]

18:00     EUR     四半期域内総生産(GDP、確定値)[前期比]

18:00     EUR     四半期域内総生産(GDP、確定値)[前年同期比]

20:00     USD     MBA住宅ローン申請指数[前週比]

04:00     USD     消費者信用残高
 
 さて、マーケット参加者のポジションは......

 ≪2009年7月7日クローズ時点≫
 ドル・円 :  ブル
 ユーロ・円 : ブル
 ユーロ・ドル :ブル
 英ポンド・円 :ブル
 豪ドル・円 : ブル
 NZドル・円 :  ブル
 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

 ドル・円は「ブル」
ダウ平均の下落により再び94円台に入り、参加者は押し目買いが広がった模様。ただし、米国のファンダメンタルズに対する不信感は以前として根強く残っており、本日20:00発表のMBA住宅ローン申請指数の結果により更なる下値を模索する可能性もあり注意が必要だ。
 
  
  ユーロ・円は「ブル」
ユーロ円は5月独製造業受注(予想:前月比+0.5% 結果:)の予想外の強い伸びを受けて、参加者は素直に反応した模様でロングポジションが優勢となったが、ダウ平均が再び下げ幅を拡大させる動きを見せていることから、クロス円が再度売り基調への展開も念頭に入れておく必要がありそうだ。


 ポンド・円は「ブル」
ポンド円は、5/28以来の安値を付けたことにより、参加者は値ごろ感からロングポジションを選択したようだ。ただ、英5月鉱工業生産は前月比-0.6%となり、市場予想の+0.2%より弱い結果となり、ファンダメンタルズの改善は見られていないことには注意が必要だ。

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