FXレポート

注目のG7は実効性なし!!リスク回避継続か!?

金曜日のドル円は、仲値に向けて買いが先行したものの、仲値後には実需の売りに押され77.40円付近まで軟化しました。ただ、7ヵ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)を控えているほか、週末要因により積極的な取引は控えられたことから、東京市場では約15銭程度の狭いレンジ取引になりました。欧州市場に入ると、欧州株式の下落やECBによる金利先安観が意識されたことをきっかけに仕掛け的なユーロ売りが散見し、ユーロドルでのドル買い圧力が強まり、ドル円も連れて77.851円まで強含みました。しかしNY市場では、シュタルクECB理事が辞任を表明したほか、一部報道機関が「ドイツでギリシャがデフォルトする場合に銀行を保護するための計画を準備している」と報じられると、リスク回避の円買いにより77.097円まで急落しました。引けにかけて、ギリシャ当局者が救済受け入れの合意事項を実施する決意を表明したことから、リスク回避姿勢が後退し77.609円(前日比:+0.071)まで上昇し取引を終えました。

ユーロ円は、序盤から107.977円まで堅調に推移していたものの、午後入りした日経平均が前日比プラス圏からマイナス圏まで下落したことを受けて、リスク回避の動きが強まり107.60円付近まで反落しました。欧州市場に入ると、アジア株式に連鎖する形で欧州株式が軒並み軟調になったことを背景に、ユーロ各国のソブリンリスクが懸念され107.15円付近まで下押ししました。その後のNY市場でも、シュタルクECB理事が辞任を表明したことや一部でギリシャの財政破たんが噂されたことで105.293円まで下げ幅を拡大しました。引けにかけて、ショートカバーが散発的に入ると前日比-1.665円となる105.946円まで持ち直し取引を終えました。


≪2011年9月9日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り21%  買い79%
ユーロ・円  :「ブル」売り 8%  買い92%
ユーロ・ドル :「ブル」売り27% 買い73%
英ポンド・円 :「ブル」売り 6% 買い94%
豪ドル・円  :「ブル」売り13% 買い87%
NZドル・円  :「ブル」売り16% 買い84%

【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 四半期法人企業景気予測調査・大企業業況判断指数(BSI) 7-9月期
08:50 JPY 第三次産業活動指数[前月比] 7月
08:50 JPY 国内企業物価指数[前月比] 8月
08:50 JPY 国内企業物価指数[前年同月比] 8月
08:50 JPY 日銀・金融政策決定会合議事要旨
10:30 AUD 貿易収支 7月
19:00 ZAR 四半期 南アフリカ経済研究所(BER)消費者信頼感指数 7-9月期


                                            今日のトレードポイント

本日は、7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議での決定が意識される展開になるかもしれません。会議では「景気減速に対して力強い協調した国際対応をコミット」「為替市場での行動について綿密に連絡を取り合い適切に協力する」と表明するなど、世界的な成長の減速についてお互いに協調性をもって取り組む内容となっているものの、米国の経済成長の悪化、日本の円高対策、ユーロ各国の財政問題と実質的に互いの利益を考えた戦略をたてるのが容易ではないことから、依然としてダウンサイドリスクは高いと言えそうです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円 76.50-79.00  ユーロ・円 103.00-107.00  ポンド・円 121.50-125.00

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