FXレポート

米経済のリセッションは終焉となるか!?FRB議長の議会証言に注目

先週の序盤は、米企業の決算が強い結果が続いたことから、リスク選好の動きが出て主要通貨に対して円が全面安の展開となりドル円は94.458円、ユーロ円は133.398円、ポンド円は155.181円といずれも15日にそれぞれ高値を付けた。また木曜日に米金融サービスCITグループが破産法申請するのではという報道されたことや、フィラデルフィア連銀製造業指数の弱い結果を受けて、上値を抑える要因となった。しかし、金曜日に発表された住宅着工件数、建設許可件数が予想を上回る結果となったため下げ止まり、結局ドル円は94.222円、ユーロ円は132.869円、ポンド円は153.981円で先週の取引を終えた。

今週の展開

先週は米企業の好決算に沸いた米国株式市場に牽引されて円が売られたが、今週も引き続き主要通貨に対し円安傾向がどこまで続くのかを注目したい。16日に、昨今の金融危機を予想していたことで知られる米NY大学ルービニ教授の「金融危機の最悪期は終わり年内にリセッションが終焉を迎える」との強気な発言がでたことも買い材料となっている。しかし、依然として雇用が回復していないのが実情の為、予断の許されない状況は続きそうだ。21日にはバーナンキFRB議長が半期に一度の金融政策運営に関する議会証言を行う予定となっている。そこで、今後の展望について証言することから、為替市場にとっては「転換期」をもたらすきっかけになるかもしれない。今週は、中古住宅販売件数、米新規失業保険申請件数やミシガン大学消費者態度指数が予定されている。米株価と指標の結果次第では95円を目指す展開になる可能性もある。

[予想レンジ]
ドル・円    93.20~96.80

ユーロ・円 130.60~135.20

ポンド・円 151.10~157.30

【今週の主な経済指標】
7月20日
13:30   GBP      マネーサプライM4速報値
21:30   CAD    卸売売上高
23:00  USD     景気先行指標総合指数

7月21日
08:50  JPY     日銀・金融政策決定会合議事要旨
10:30  AUD     豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表
22:00  CAD     カナダ銀行 政策金利

7月22日
17:30  GBP     英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
18:00  EUR     鉱工業生産
18:00  EUR     製造業新規受注
20:00  USD     MBA住宅ローン申請指数
21:30  CAD     小売売上高
23:00  USD     住宅価格指数

7月23日
17:00  EUR     経常収支
17:30  GBP     小売売上高
21:30  USD     新規失業保険申請件数
23:00  USD     中古住宅販売件数

7月24日
17:00  EUR     サービス部門購買担当者景気指数
17:00  EUR     製造業購買担当者景気指数
17:30  GBP     四半期国内総生産
23:00  USD     ミシガン大学消費者態度指数

 
さて、マーケット参加者のポジションは......

≪2009年7月17日クローズ時点≫
ドル・円 :  ブル
ユーロ・円 : ブル
ユーロ・ドル :ブル
英ポンド・円 :ブル
豪ドル・円 : ブル
NZドル・円 :  ブル
※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

ドル・円は「ブル」
米経済の先行きが不透明の中、参加者は強気の姿勢を崩していない。
楽観的に見ている向きが多勢をしめているが、ネガティブな材料が出たとき大きく反落する可能性がある。
また、引き続き米CITグループ関連の報道には注視していきたい。

ユーロ・円は「ブル」
今週は直近の高値の136円の上値を越えれるかがポイントになるだろう。
今週はユーロに対して直接支援できる材料は乏しいため、米経済の動きに一喜一憂しそうな展開が予想される。

ポンド・円は「ブル」
153.981円と10日に下げたが、参加者は押し目買いの姿勢でいるようだ。
英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨が公表される予定で内容について気になるところだ。

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