FOMCは追加緩和策を見送り!!ドル買いは継続するか!?
昨日のドル円は序盤、仲値に向けてドル買いが強まり79.12円付近まで上昇したものの、仲値後に本邦輸出勢の売りに押され78.794円まで下落しました。欧州市場では、日経平均が終盤にかけて持ち直したのをきっかけにドル円は買い戻しが優勢となり79.05円付近まで緩やかに反発。NY市場では、米シンクタンクがレポートで「民主党が消費増税を巡る不一致で解体する可能性がある」「衆院選が早ければ9月に実施される可能性がある」などの見解を示したことから、強い円安材料となり一時79.698円まで上昇しました。引けにかけて、米連邦公開市場委員会(FOMC)が発表され経済への見通しを下方修正したことで前日比+0.584となる79.535円まで値を崩して取引を終えました。
ユーロ円は序盤、本邦貿易収支が市場予想から大幅な悪化となる9,073億円の赤字だったほか、仲値過ぎに本邦輸出勢の売りも加わり99.825円まで下落しました。欧州市場では、スペインの国債利回りの低下を受けてリスク回避の巻き戻しからユーロ買いが強まり100.50円付近まで反発。NY市場に入っても、米シンクタンクのレポートを背景に円売りが散発的に入ったほか、メルケル独首相が「救済基金を通じた債券購入は可能性のひとつ」と述べたこともユーロのサポート材料となり101.408円まで強含む展開になりました。引けにかけて、短期筋の利益確定の売りが散発的に入るなど値を崩したものの、心理的な節目である101円台を維持し101.028円(前日比:+0.870)で取引を終えました。
≪2012年6月20日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り22% 買い78%
ユーロ・円 :「ブル」売り49% 買い51%
ユーロ・ドル :「ベア」売り70% 買い30%
英ポンド・円 :「ブル」売り36% 買い64%
豪ドル・円 :「ブル」売り20% 買い80%
NZドル・円 :「ブル」売り36% 買い64%
【今日の主な経済指標】
15:00 CHF 貿易収支 5月
16:15 CHF 四半期鉱工業生産 [前期比] 1-3月期
16:15 CHF 四半期鉱工業生産 [前年同期比] 1-3月期
17:00 EUR 経常収支 4月
17:00 ZAR 四半期経常収支 1-3月期
17:00 EUR 製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 6月
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 6月
17:30 GBP 小売売上高指数[前月比] 5月
17:30 HKD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 5月
21:30 CAD 小売売上高[前月比] 4月
21:30 CAD 小売売上高(除自動車)[前月比] 4月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
23:00 USD フィラデルフィア連銀製造業景気指数 6月
23:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数] 5月
23:00 USD 中古住宅販売件数[前月比] 5月
23:00 USD 住宅価格指数[前月比] 4月
23:00 USD 景気先行指標総合指数[前月
23:00 EUR 消費者信頼感(速報値) 6月
- 今日のトレードポイント -
FOMCでは市場が期待していた追加金融緩和策が見送られたことでドル買いが進みました。しかし、経済の見通しについて下方修正していることから、依然として追加緩和策は期待できるとの見方からドル売りが出るかもしれません。本日は複数の米経済指標の発表が控えているほか、ユーロ圏の財務会合での要人発言によって突発的な動きになる可能性も低くないことから、しっかりとしたリスク管理をしておきたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 78.00-80.50 ユーロ・円 99.00-102.00 ポンド・円 123.00-125.50