FXレポート

ユーロ円ゴールデンクロス形成! ECB利上げ観測も追い風か!?

昨日のドル円は3連休明けとあって仲値決済に向けたドル買い需要が意識されたほか、協調介入に対する思惑的な買いが入り81.30円付近まで上昇した。ただ、前日高値の81.312円を上抜けることが出来ず、頭の重さが嫌気されると本邦輸出企業や機関投資家の「リパトリに絡んだ売り」が出たとの声が聞かれたほか、海江田万里・経済産業相が東京電力福島第1原発の状況について「必ずしも安全に向かっているとは言い難い」などと述べ、原発事故への懸念が改めて意識されたことも売りを誘い一時80.844円まで下落した。欧州勢参加後も期末に伴う本邦輸出企業の円買いが意識されじりじりと値を下げたものの、下値では介入警戒感がくすぶる中、一段と下値を追う向きはなく、81.00円近辺でもみ合った。NY時間に移っても手掛かり材料に乏しく、1月米住宅価格指数や、3月リッチモンド連銀製造業景気指数が発表されたが、結果は想定内だったことで反応は限られた。結局前日比-0.102円の80.928円で取引を終え、終日のレンジは約40銭と小幅な振幅に留まり、方向感のでない一日となった。

ユーロ円は、欧州中央銀行(ECB)の早期利上げ観測を手がかりに一時115.50円付近と前日高値を上抜ける場面もあったが、350円超高で始まった日経平均株価が伸び悩んだことや、本邦輸出企業などからの売りに押され115.00円まで弱含んだ。欧州勢参加後は115.10円付近で方向感のない動きが続いていたが、時間外のNYダウ先物が持ち直したことが下支えとなったほか、ロンドンフィキシングに絡んだ買いが入り115.50円付近まで反発した。しかし、NY時間では、アイルランドの大手金融機関の利払い遅延の噂が流れたことや、ポルトガルで政府が提出した緊縮財政策が野党の反対により否決される可能性が高まっていること、メルケル独首相がユーロ圏財務相会合での欧州安定メカニズム(EMS)の合意に関してさらに議論するよう求めていることなどが嫌気されると再び115円を割れた。引けにかけても軟調地合いが続き114.885円で取引を終えている。

                                本日の展開

ドル円は、10年半ぶりのG7協調介入の余韻から投機的な円買いは仕掛けにくい展開と言えよう。しかし、今後は現水準である80円台での押し上げ介入を実施する可能性は小さいと考えられるほか、3月期末を控えて本邦企業のリパトリや機関投資家のヘッジ売りが強まることも予想され、協調介入後の高値である82.00円付近を突破するには力不足が否めない。また、ドル円のボラティリティーは先週17時点の19.91%をピークに12.54%まで急降下しており、東日本大震災発生前のこう着相場に戻る可能性も想定しておく必要がありそうだ。テクニカル面では上昇基調にある5日移動平均線のさしかかる80.50円付近が短期的なサポートとして期待されるが、仮に同水準を割り込むと心理的な節目となる80.00円まで大きなサポートが見当たらないだけに福島原発事故や中東情勢を巡る突発的なニュースには引続き注視しておきたい。

ユーロ円は、トリシェECB総裁はじめECB高官はそろって「強い警戒」との利上げ予告の決まり文句を使用しており、来月7日のECB理事会では利上げ濃厚と考えてもいいだろう。また、菅首相は今回の原発事故について、「まだ危機的状況を脱したというところまでは行っていないが、脱する光明が見えてきたということは言える」と述べており、最悪の事態は回避され、状況は改善に向け進展しつつあるとの見方が広がっており、リスク選好型の円売りも強まれば116円台も視野に入ってこよう。また、テクニカル面でも、5日移動平均線と25日移動平均線がゴールデンクロスを形成しているように地合いの強さを窺うことができる。ただ、短期的には一本調子で上昇している反動から、新規の悪材料が出た場合は格好の売り場となる可能性も否定出来ないため警戒はしておきたい。

[今日の予想レンジ]
ドル ・円   80.00-82.00
ユーロ・円 114.00-116.00
ポンド・円 131.50-135.00

【今日の主な経済指標】

17:00 ZAR  消費者物価指数
18:30 GBP  英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
19:00 EUR  製造業新規受注    
20:00 USD  MBA住宅ローン申請指数
23:00 USD  新築住宅販売件数
00:00 EUR  消費者信頼感

≪2011年3月22日クローズ時点≫
 ドル・円   :「ブル」
 ユーロ・円  :「ベア」
 ユーロ・ドル :「ベア」
 英ポンド・円 :「ブル」
 豪ドル・円  :「ブル」
 NZドル・円  :「ブル」

※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

ドル円は「ブル」
政府・日銀による介入期待や、バーゲンハント的な買いが散発的に入り約85%の参加者が
「ブル」となっている。しかし、先週18日の先進7カ国による協調介入額はおよそ5300億円
(65億ドル)と一部報道では2兆円とも言われていただけに予想を大きく下回る介入金額だ
ったことはマイナス要因となるだろう。また、昨日に引続き主要通貨に対するドルの値動
きを示すドルインデックスは一時75.326と2009年12月以来の低水準まで続落しており、ド
ル独歩安も警戒しておきたい。

ポンド円「ブル」
欧州安定メカニズム(ESM)について合意が成立したことや、英消費者物価指数(CPI)が予想
を上回ったことを受けて、イングランド銀行(BOE)の利上げ期待が高まっており「ブル」
優勢の地合いとなった。本日は英中銀金融政策委員会議事録(3月9・10日開催分)が予定
されており、利上げ支持派が前回の3名(センタンス委員、ウィール委員、デール理事)
から増えていれば、英早期利上げ期待からポンド買いが強まりそうだ。また、テクニカル
面でも5日移動平均線と25日移動平均線がゴールデンクロスを形成しつつあり、強気スタ
ンスを継続してもよさそうだ。

豪ドル円「ブル」
中国株式市場の好調を背景としたリスク選好の高まりを受けて「強気」スタンスに変化は
なかった。カダフィ大佐率いるリビア政府軍が、依然として市民に向け発砲するなど混迷
が続いており、NY原油が105ドル付近まで上昇するなど、商品価格が全般的に上昇してい
ることから、資源国の豪ドルにとってはサポート要因となろう。テクニカル的には日足一
目均衡表の雲が控える82.50円付近を明確に上抜け出来れば更なる上昇を期待してもよさそ
うだ。 尚、米投資家ウォーレン・バフェット氏は「それによって日本の未来が変わったわ
けではない」「日本は打撃から直ちに回復するだろう」「一時的な困難の局面は日本株買
いの機会」との見方を示している。

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