FXレポート

市場のテーマは、ビッグスリー問題とECBの金融緩和

■今週の為替の動き

 米ドル・円(2009年4月16日―4月22日)
 High 99.779
 Low 97.560

 ユーロ・米ドル(2009年4月16日―4月22日)
 High 1.32680
 Low 1.28848

 今週の為替相場は、20日の米大手銀行バンカメの決算で貸倒引当金が増額されたことが、市場の心理を冷やし、ここ数週間の楽観的なムードに水をさす格好となっている。こうした背景からドル円は軟調な地合を形成。また、これまで上昇してきたユーロにも一服感が広がり、ユーロ円は節目となる130円、ユーロドルは1.3を下回ってもまだ下落ムードが続いている。

 ユーロの地合いの弱さは、株式市場での潮目の変化を反映しているようで、株式市場が下落するタイミングでユーロ円は急落。ドル円・ポンド円・豪ドル円も追随するような動きとなった。

 15 (水)USD NY連銀製造業景気指数-4月 予想(-35.00) 前回(-38.23) 結果(-14.65)

■来週の注目すべきイベント
 
 24 (金)GBP GDP-1Q速報値 予想(前年比-3.8) 前回(-2.0)
 24 (金)USD 新築住宅販売件数(3月) 予想(34万件) 前回(33.7万件)
 29 (水)USD GDP-1Q速報値 予想(-4.9) 前回(-6.3)
 29 (水)USD FOMC 予想(0.13%) 前回(0.25%)

■来週の注目の通貨ペア

 ユーロ/円
   
 直近の市場のテーマは、ビッグスリー問題とECBの金融緩和。21日のフランス中銀ノワイエ総裁・22日のウェーバー総裁のコメントは、「追加利下げの余地はあるが、金利1%を下回るとは思わない」というものであった。市場はすでに1%までの利下げは織り込んでいるため、利下げは1%で打ち止めというメッセージは、ユーロ売りの材料ではないと受け止められている。

 ところが、ECBが利下げ以外の政策を明言しないことが嫌気されており、これまで相対的に優位にあっただけにユーロの調整局面は長続きする可能性がある。例えば量的緩和や景気刺激策など、市場を納得させる政策がユーロ圏で発表されるまでは、ファンド勢などのユーロ売りが警戒され、次の下値のメドの123円後半を攻める可能性もある。 

■ドル円予想レンジ

 96.60~100.50

■ユーロ円予想レンジ
 123.70~129.50

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