連邦債務上限の3カ月引き上げがドルの支援材料となる
昨日のドル円は、朝鮮半島を巡る地政学的リスクの後退や連邦債務上限の3カ月引き上げで109円台を回復しました。東京市場では5日の海外時間に進んだドル売りの流れを引き継ぎ上値の重い展開となりましたが、日経平均株価が下げ渋ったことなどを受け下値も限定的となりました。欧州市場では、一時仕掛け的な円買いが持ち込まれドル円は108.45円近辺まで下落するも、その後本邦機関投資家からのドル買いが観測され下値は限定的となりました。NY市場では、カナダ中銀(BOC)が2会合連続の利上げに踏み切ったことで、カナダドル円が急伸したことにつれてドル円も109.16円付近まで上昇しました。また、トランプ米大統領が「北朝鮮での軍事行動は最初の選択肢ではない」と述べたことで朝鮮半島を巡る地政学的リスクが後退したほか、「トランプ米大統領と民主党の議会指導部は3カ月の債務上限延長で合意した」との報道を受け米長期金利が上昇し、ドル円も109円39円近辺まで上昇しました。
≪2017年09月6日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り24% 買い76%
ユーロ・円 :「ベア」 売り71% 買い29%
英ポンド・円 :「ブル」 売り39% 買い61%
豪ドル・円 :「ブル」 売り28% 買い72%
NZドル・円 :「ブル」 売り24% 買い76%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り70% 買い30%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
08:50 JPY 外貨準備高 8月
10:30 AUD 小売売上高[前月比] 7月
10:30 AUD 貿易収支 7月
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・速報値 7月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・速報値 7月
15:00 DEM 鉱工業生産[前月比] 7月
15:45 FRF 貿易収支 7月
15:45 FRF 経常収支 7月
18:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、確定値)[前期比] 4-6月期
18:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、確定値)[前年同期比] 4-6月期
20:45 EUR 欧州中央銀行(ECB)政策金利グラフのマーク
21:30 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
21:30 CAD 住宅建設許可件数[前月比] 7月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
21:30 USD 四半期非農業部門労働生産性・改定値[前期比] 4-6月期
23:00 CAD Ivey購買部協会指数 8月
- 今日のトレードポイント -
昨日は、北朝鮮を巡る地政学的リスクの後退や連邦債務上限の3カ月引き上げが支援材料となりドルは買われました。
米国は北朝鮮に対して石油禁輸措置のほか金正恩朝鮮労働党委員長に対する資産凍結と渡航禁止を含む制裁措置の導入を提案していることが一部報道で明らかになっています。これまで北朝鮮は米国等の制裁処置に対してはミサイル発射実験などで対抗していることから、今回も米国に対して挑発的な行動を取ることが予想されます。このことから本日のドル円は北朝鮮の行動次第で一気に下値模索の展開になりかねないため、北朝鮮の動向に注意をして取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 108.00-109.80
ユーロ・円 129.50-131.00
ポンド・円 141.80-143.90