米長期金利の低下などを受けドル円は3日続落!
昨日のドル円は、111.250円で取引を開始した後、日通し高値となる111.30円近辺まで上昇しました。東京市場に入り、ユーロ円やポンド円などクロス円の下落につれ、ドル円は110.77円付近まで下押ししました。ただ、市場では「下サイドには本邦長期資金の買いが並んでいる」との指摘があり、次第に下げ渋り、日本株の買い戻しとともにドル円は111.00円付近まで反発しました。欧州市場では、111円を挟んだ値動きとなりました。NY市場では、米商務省が発表した4月の米個人消費支出や個人所得はいずれも予想通りの結果となったものの、4月米PCEコアデフレータが予想を上回ったことでドルは買われ、111.23円近辺まで上昇しました。その後、米長期金利が低下したことで日米金利差縮小を見越したドル売りが優勢となりました。また、ナイト・セッションの日経平均先物やNYダウ平均が弱含んだこともドル売りを促し、日通し安値となる110.66円付近まで値を下げました。取引終盤以降も安値圏での推移は変わらず、前日比では0.534円安い110.756円で取引を終えました。
≪2017年05月30日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り28% 買い72%
ユーロ・円 :「ベア」 売り66% 買い34%
英ポンド・円 :「ブル」 売り44% 買い56%
豪ドル・円 :「ブル」 売り14% 買い86%
NZドル・円 :「ブル」 売り26% 買い74%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り68% 買い32%
【今日の主な経済指標】
08:01 GBP GFK消費者信頼感調査 5月
08:50 JPY 鉱工業生産・速報値[前月比] 4月
10:00 NZD NBNZ企業信頼感 5月
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比] 4月
15:00 DEM 小売売上高指数[前月比] 4月
15:00 DEM 小売売上高指数[前年同月比] 4月
15:45 FRF 消費者物価指数(CPI、速報値)[前月比] 5月
15:45 FRF 卸売物価指数(PPI)[前月比] 4月
16:55 DEM 失業者数[前月比] 5月
16:55 DEM 失業率 5月
17:30 GBP 消費者信用残高 4月
17:30 GBP マネーサプライM4[前月比] 4月
17:30 GBP マネーサプライM4[前年同月比] 4月
18:00 EUR 失業率 4月
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 5月
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:00 ZAR 貿易収支 4月
21:30 CAD 四半期国内総生産(GDP)[前期比年率] 1-3月期
21:30 CAD 月次国内総生産(GDP)[前月比] 3月
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 5月
23:00 USD 住宅販売保留指数[前月比] 4月
- 今日のトレードポイント -
昨日のドル円は、4月米PCEコアデフレータが予想を上回ったことでドルは買われましたが、その後、米長期金利の低下やNYダウの弱含みを受け売られました。市場ではトランプ政権の税制改革などが早期に実現できないのではとの見方が広がっています。トランプ米大統領は、ロシアとの癒着疑惑を巡る調査が大統領上級顧問を務めるクシュナー氏などの政権中枢まで及んでいるため、政権スタッフの変更を計画しているとのニュースも流れています。トランプ氏のロシアとの癒着疑惑は未だ未だ尾を引く様相を呈しているので、ドルの上値を抑える要因となりそうです。本日のドル円は、111円台では戻り売りを狙い短期的な利益確保を狙い取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 110.20-111.50
ユーロ・円 123.00-125.00
ポンド・円 139.00-145.00