地政学的リスクが強まる中、ドル円は3日続落!
昨日のドル円は、109.609円で取引を開始した後、東京市場の午前においては、シリア情勢や朝鮮半島を巡る問題など地政学的リスクが継続しました。東京仲値までは売り込まれにくい状況でしたが、仲値公示後には、日経平均株価が290円超の下落となり、ドル円は一時109.33円近辺まで下落しました。午後に入っても、上値を目指すことはなく、109.50円を挟んでの値動きとなりました。欧州勢参入後は、欧州主要株価指数が比較的堅調に推移したことで、東京タイムのショートカバーが入り109.75円近辺まで値を戻しました。NY市場に入ると、ラブロフ露外相が「ティラーソン米国務長官とプーチン露大統領は2時間以上会談した」「会談はオープンで実質的だった」などと述べたほか、ティラーソン米国務長官は「米ロはシリア問題で新たな提案を検討」「米ロは北朝鮮の非核化が必要との認識で合意」などの見解と示し、米露間の緊張緩和観測を背景に投資家心理が改善すると、日通し高値となる109.86円近辺まで上昇しました。しかし、引けにかけてトランプ米大統領が「ドルが強すぎる」と発言したことが一部報道で伝わると、一時日通し安値となる108.99円近辺まで下落し、前日比では0.604円安い109.019円で取引を終えました。
≪2017年04月12日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り24% 買い76%
ユーロ・円 :「ブル」 売り47% 買い53%
英ポンド・円 :「ブル」 売り31% 買い69%
豪ドル・円 :「ブル」 売り10% 買い90%
NZドル・円 :「ブル」 売り16% 買い84%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り59% 買い41%
【今日の主な経済指標】
08:01 GBP 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数 3月
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY マネーストックM2[前年同月比] 3月
10:30 AUD 失業率 3月
10:30 AUD 新規雇用者数 3月
15:00 DEM 消費者物価指数(CPI、改定値)[前月比] 3月
15:45 FRF 消費者物価指数(CPI、改定値)[前月比] 3月
16:15 CHF 生産者輸入価格[前月比] 3月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
21:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比] 3月
21:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比] 3月
21:30 CAD 製造業出荷[前月比] 2月
21:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 2月
23:00 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値 4月
- 今日のトレードポイント -
地政学的リスクが日に日に高まるなか、ドル円は週初から3日連続で続落しました。昨日には、トランプ米大統領が「ドルが強すぎる」と発言したことで109円割れを試す展開も見られ、下値の目処が見えない状況となっています。上値を目指す材料も見当たらない中、売りに押される展開が続くと想定されます。ショートポジションを意識しつつ、短期で利益を狙い取引に臨みたいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 108.00-110.00
ユーロ・円 115.00-118.00
ポンド・円 135.00-140.00