ドル円は2010年9月以来の水準へ一段高
昨日のドル円は序盤、安倍次期政権の日銀に対する金融緩和圧力への期待感の中、11月の日銀金融政策決定会合議事録が公表され、複数の政策委員が「金融政策による為替相場への働き掛けを強める観点から一段の工夫が必要」との認識を示したことから、2011年4月8日以来の85.38円近辺まで上昇しました。欧州市場では、東京市場の流れを引き継ぎ円売りが継続。85.50円にオプションバリアが観測されていましたが防戦売りをこなすとストップロスの買いを誘発し、85.74円近辺まで上げ幅を拡大しました。NY市場では、オバマ大統領がクリスマス休暇を早めに切り上げワシントンに戻ると報道が流れ、財政問題の早期解決に期待が高まったことや、この日発表された米住宅指標が強い内容となりリスク好選的なドル売りが散見されましたが米共和党関係者が「オバマ米大統領とベイナー下院議長は休暇中に協議を実施していない」との発言や、根強い財政問題への懸念から米株価が失速するとその後は値動きが鈍り前日比0.773円高い85.605円で取引を終えました。
東京市場のユーロ円は、安倍次期政権の政策に対する期待を背景に112.47円近辺まで上昇しました。欧州市場では、主要な市場が休場で全般動意の薄い展開の中、円売りが継続し、113.40円近辺まで上げ幅を拡大しました。NY市場では、オバマ大統領が休暇を切り上げワシントンに戻ると報道され米財政問題の早期解決への期待が高まりましたが、米共和党関係者の「オバマ米大統領とベイナー下院議長は休暇中に協議を実施してない」との発言や根強い財政問題への懸念から値動きが鈍り、前日比1.341円高い113.178円で取引を終えました。
≪2012年12月26日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り48% 買い52%
ユーロ・円 :「ベア」売り67% 買い33%
ユーロ・ドル :「ベア」売り77% 買い23%
英ポンド・円 :「ベア」売り57% 買い43%
豪ドル・円 :「ブル」売り35% 買い65%
NZドル・円 :「ブル」売り41% 買い59%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比] 11月
16:45 FRF 消費者信頼感指数 12月
16:45 FRF 卸売物価指数(PPI)[前月比] 11月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
- 今日のトレードポイント -
安倍新政権が発足し日本時間深夜の新閣僚の会見で、積極的な補正予算編成や日銀総裁に安倍首相の考えに近い人物を選任することについて発言が聞かれ、円売り地合いを支えました。本日も引き続き円売り地合いが続くかに注目されます。一方で高値警戒感は強く、要人発言には注意が必要となるのではないでしょうか。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 85.00-86.50 ユーロ・円 112.80-114.10 ポンド・円 136.50-139.50