FXレポート

欧州債務危機を背景に、ユーロドルが1.3000ドル割れを示現!!

昨日のドル円は序盤、仲値に向けてドル買いが強まり78.05円付近まで上昇したものの、仲値後に本邦輸出勢の売りが観測されると値を崩す展開になりました。欧州市場に入ると、前日にメルケル独首相がESMの上限引き上げ否定発言をしたことが引き続き意識され、欧州主要株式が下げ足を速めたことをきっかけに、対ユーロでのドル買いが優勢になると、ドル円にも波及し78.00円台まで持ち直す動きに。NY市場では、NYダウやWTI原油先物の大幅下落を背景にリスク回避の動きが強まったものの、安全通貨のドルに買い入ったことで、ドル円は堅調に推移して12月2日以来となる78円台を維持し78.053円(前日比:+0.056)で取引を終えました。

ユーロ円は、東京市場にかけて新規取引材料に乏しく積極的な売買が見送られたことから、101.60円前後での狭い範囲でのレンジ取引になりました。しかし、欧州市場に入ると、欧州債務危機の懸念から、ユーロ円は下値を試す展開となり101.40円付近まで軟化。NY市場に入っても、欧米株式の大幅下落を背景にユーロ円は下げ足を速め一時101.099円まで下落しました。ただ引けにかけて、ポジション調整目的の買いが散発的に入ると前日比-0.300円となる101.336円まで小幅に値を戻して取引を終えました。

≪2011年12月14日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」売り35% 買い65%
ユーロ・円  :「ブル」売り18% 買い82%
ユーロ・ドル :「ブル」売り26% 買い74%
英ポンド・円 :「ブル」売り26%  買い74%
豪ドル・円  :「ブル」売り16% 買い84%
NZドル・円  :「ブル」売り20% 買い80%

【今日の主な経済指標】
17:15 CHF  四半期鉱工業生産 [前期比] 7-9月期
17:15 CHF  四半期鉱工業生産 [前年同期比] 7-9月期
17:30 CHF  スイス国立銀行3カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値
18:00 EUR  欧州中央銀行(ECB)月報
18:00 EUR  製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値) 12月
18:00 EUR  サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値) 12月
18:30 ZAR  卸売物価指数(PPI)[前月比] 11月
18:30 ZAR  卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 11月
18:30 GBP  小売売上高指数[前月比] 11月
19:00 EUR  消費者物価指数(HICP、改定値)[前年同月比] 11月
22:30 CAD  四半期設備稼働率 7-9月期
22:30 USD  卸売物価指数(PPI)[前月比] 11月
22:30 USD  卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比] 11月
22:30 USD  四半期経常収支 7-9月期
22:30 USD  ニューヨーク連銀製造業景気指数 12月
22:30 USD  新規失業保険申請件数 前週分
23:00 USD  対米証券投資(短期債除く) 10月
23:15 USD  鉱工業生産[前月比] 11月
23:15 USD  設備稼働率 11月
00:00 USD  フィラデルフィア連銀製造業景気指数 12月
 

今日のトレードポイント

欧州債務危機を背景にユーロの下げが止まる気配がなく、昨日ユーロドルは心理的な節目である1.3000ドル割れとなり、年初来安値1.28736ドルが意識される水準まで下落しています。また、9日の欧州首脳会談での協議が解決に向けて前進しなかったことで、欧州各国の格付け引き下げが懸念材料となっており、引き続きバイアスは弱気になりそうです。なお、年末を控えて取引参加者が徐々に減少していることから、荒い値動きになることも想定されるため、しっかりとリスク管理をしておきたいでしょう。


[今日の予想レンジ]
ドル・円   77.50-78.50  ユーロ・円 100.50-102.50  ポンド・円 119.50-122.00

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