米国株式市場が反発しドル円は118円台へ持ち直す!
昨日のドル円は、東京市場では、前日の大幅高から一転し日経平均株価が一時700円超安となり、円買い・ドル売りが優勢となったため一時117.30円近辺まで値を下げました。午後では、下げ幅を縮小したことで、リスク回避の動きが後退したほか、中国株式市場の上海総合指数も底堅く推移したことでドル買い圧力が強まりました。欧州市場では、ナイト・セッションの日経平均先物が上昇したほか、時間外の米長期金利も上昇に転じたことが相場の支援材料となり118円台まで持ち直しました。ただ、一部報道機関より「ECB理事会メンバーの多くは目先の追加措置の必要性に懐疑的」と報じたことを受けて、ECBの追加緩和期待が後退したため、全般にユーロ買いの動きが強まりました。そのため、対ユーロでドル売りが先行し、ドル円も117.70円近辺で軟調に推移しました。ただ、ECB理事会議事要旨で「数名のメンバーが大幅な中銀預金金利の引き下げに賛成した」「数名のメンバーがさらなる緩和策に賛成した」などと伝わるとユーロ買い・ドル売りが一服し、ドル円は117.80円近辺で推移しました。NY市場では、米10年債利回りの低下やNYダウの失速しを受けて、117.60円近辺で値を下げました。その後、NYダウがマイナスから220ドル超高とプラスに転じたほか、米10年債利回りの上昇が支援材料となり、前日比では0.315円高い118.055円で取引を終えました。
≪2016年01月14日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り19% 買い81%
ユーロ・円 :「ブル」 売り44% 買い56%
英ポンド・円 :「ブル」 売り23% 買い77%
豪ドル・円 :「ブル」 売り15% 買い85%
NZドル・円 :「ブル」 売り10% 買い90%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り65% 買い35%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
09:30 AUD 住宅ローン件数[前月比] 11月
16:45 FRF 財政収支 11月
19:00 EUR 貿易収支 11月
22:30 USD 小売売上高[前月比] 12月
22:30 USD 小売売上高(除自動車)[前月比] 12月
22:30 USD 卸売物価指数(PPI)[前月比] 12月
22:30 USD 卸売物価指数(PPIコア指数、食品・エネルギー除く)[前月比] 12月
22:30 USD ニューヨーク連銀製造業景気指数 1月
23:15 USD 鉱工業生産[前月比] 12月
23:15 USD 設備稼働率 12月
00:00 USD 企業在庫[前月比] 11月
00:00 USD ミシガン大学消費者態度指数・速報値 1月
- 今日のトレードポイント -
ドル円は、118円台に持ち直したものの、上値の重い展開が続いています。昨日米セントルイス地区連銀のブラード総裁が「米経済は引き続き健全な軌道にあるものの、継続的なインフレ期待の低下により、利上げの見通しを検討し直す可能性がある」との認識を示しました。また中国景気の先行き懸念により、中国株や人民元の下落をながめ、世界経済を下押ししているなかで、積極的にドルを買い進むには難しいところかもしれません。本日はNY市場での重要な経済指標が多く同時間帯での動向をしっかりと見極めて短期的な逆張りスタンスで取引に臨みたいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 117.00-119.00
ユーロ・円 127.00-129.00
ポンド・円 169.00-171.00