大統領選を巡る不透明感からドル円は104円台へ急落!
先週金曜日のドル円は、105.225円で取引を開始した後、東京市場の午前は、105.15円を挟んで方向感の定まらない値動きが続きました。その後は14時にまとまったドル買いが持ち込まれると前日高値の105.34円近辺を上抜け105.41円近辺まで上昇しました。欧州市場では、7-9月期の米国内総生産(GDP)速報値が前期比年率2.9%増と予想の2.6%増を上回ったことが伝わるとドル円は105.50円近辺まで値を上げたが、同時に発表された10月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)確報値が87.2と予想の88.2程度を下回ったことでドル売りは続かず買い戻しが入るなど方向感が出ない状態が続きました。ロンドンフィキシングにはダウ平均が一時80ドル超上昇したほか、ナイト・セッションの日経平均先物が一時1万7500円まで上昇したため円売り・ドル買いが出たことで日通し高値となる105.52円近辺まで上昇しました。しかし「米連邦捜査局(FBI)は米大統領選の民主党候補ヒラリー・クリントン氏のメール問題についての捜査を再開した」との報道が伝わると円買いが優勢になり、ダウ平均や日経平均先物が急失速するなど投資家のリスク回避姿勢が強まり、日通し安値となる104.46円まで急速に値を下げました。その後は104.70円台での値動きとなり、前日比0.499円安い、104.755円で取引を終えました。
≪2016年10月28日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り36% 買い64%
ユーロ・円 :「ベア」 売り66% 買い34%
英ポンド・円 :「ブル」 売り36% 買い64%
豪ドル・円 :「ブル」 売り19% 買い81%
NZドル・円 :「ブル」 売り33% 買い67%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り71% 買い29%
【今日の主な経済指標】
06:45 NZD 住宅建設許可件数[前月比] 9月
08:50 JPY 鉱工業生産・速報値[前月比] 9月
08:50 JPY 小売業販売額[前年同月比] 9月
08:50 JPY 百貨店・スーパー販売額(既存店)[前年同月比] 9月
09:00 NZD NBNZ企業信頼感 10月
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比] 9月
15:00 ZAR マネーサプライM3[前年同月比] 9月
18:30 GBP 消費者信用残高 9月
18:30 GBP マネーサプライM4[前月比] 9月
18:30 GBP マネーサプライM4[前年同月比] 9月
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
19:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 10月
19:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、速報値)[前期比] 7-9月期
19:00 EUR 四半期域内総生産(GDP、速報値)[前年同期比] 7-9月期
21:00 ZAR 貿易収支 9月
21:30 CAD 鉱工業製品価格[前月比] 9月
21:30 CAD 原料価格指数[前月比] 9月
21:30 USD 個人消費支出(PCE)[前月比] 9月
21:30 USD 個人所得[前月比] 9月
21:30 USD 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)[前月比] 9月
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 10月
- 今日のトレードポイント -
先週金曜日のドル円は、105円台前半で底堅く推移していましたが、引けにかけては「FBIがクリントン氏のメール問題を再調査する」と伝わったことで、一転しリスク・オフの展開が強まり、105.00円を割って104.46円近辺まで急落しました。今週はFOMCや米雇用統計の発表など注目のイベントが控えていますので、ポジション調整には充分注意して取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 103.20-106.00
ユーロ・円 112.50-115.80
ポンド・円 126.00-129.70