FXレポート

イエレンFRB議長の講演後もドル円は103円台後半で推移!

先週金曜日のドル円は、東京市場では米株高や日経平均株価の上昇などをながめ円売り・ドル買い活発化し104円目前まで上昇しました。
その後は、104円手前での上値の重さを確認し、週末を控えたポジション調整の売りもあり103.80円台までやや売りに押されました。欧州市場では、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長やドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の講演を控えて積極的な相場展開とならず103.70円前後でのもみ合いが続きました。なお欧州株やナイト・セッションの日経平均先物が下落すると、リスク回避目的の売りも先行し軟調となりました。NY市場では、注目されていたイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長がジャクソンホールで講演を行い、「FOMCは労働力の活用が極端に低いと判断」との見解を示したものの、「目標への進展が早ければ利上げが早まる公算」「賃金はインフレの上昇の影響を受けず上がる余地がある」などの内容が伝わると103.60円近辺まで下げたものの、「予想ほどハト派ではなかった」との見方から買い戻しが強まり104円台まで一気に上昇しました。また米10年債利回りが上昇したことも買いを後押しし、目先の上値目処として意識されていた4月4日の高値104.10円を上抜けて、1月23日以来の高値となる104.20円まで上昇しました。ただ引けにかけて米長期金利が低下に転じたこともあり、買い一巡後は利食い売りに押されて前日比では0.032円高い103.874円で取引を終えました。

≪2014年8月22日クローズ時点≫
ドル・円   :「ベア」 売り51% 買い49%
ユーロ・円  :「ブル」 売り49% 買い51%
英ポンド・円 :「ブル」 売り37%  買い63%
豪ドル・円  :「ブル」 売り40%  買い60%
NZドル・円  :「ブル」 売り20% 買い80%
ユーロ・ドル :「ブル」 売り49% 買い51%

【今日の主な経済指標】
17:00 DEM IFO企業景況感指数 8月
23:00 USD 新築住宅販売件数[年率換算件数] 7月
23:00 USD 新築住宅販売件数[前月比] 7月


- 今日のトレードポイント -

ドル円は、米国の堅調な経済指標を手掛かりに米早期利上げ観測が強まっており全般的にドル高が進んでいるほか、米国株や日本株が堅調地合いを続けていることも支援材料となっています。ロシア・ウクライナ情勢についての地政学的リスクは、26日にロシアとウクライナの首脳会談が予定されており、事態の収束に向けて動き始めているためリスク回避の動きが後退してきていいます。先週は、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長がジャクソンホールで講演を行いドル円は一時104.20円近辺まで値を上げたものの、米長期金利が低下したことやNYダウが軟調に終わったことで104台を維持できませんでした。FOMCでは、利上げはあくまで「経済活動や労働市場、物価上昇率に関する今後の動向次第」と示唆していることから、7月米新築住宅販売件数、8月米消費者信頼感指数、7月米個人消費支出、米ミシガン大消費者態度指数等の経済指標に注意し取引に臨みたいところです。
NYダウが17,000ドルの大台を回復したほか、昨日の堅調な米経済指標の結果を受けたドル買いの流れが続きそうです。また先日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、利上げ開始時期の見通しについて、「経済活動や労働市場、物価上昇率に関する今後の動向次第」と慎重姿勢を維持しておりますが、金融緩和維持の根拠となる労働市場の回復が続けば、米国の金融政策正常化とドルの信認回復に対する期待が一段と高まり、ドル高・円安が加速するかもしれません。ただ本日は、目立った経済指標がないほか、ジャクソンホール・シンポジウムでのイエレンFRB議長の講演を控え全体的に様子見ムードとなりそうです。


[今日の予想レンジ]
ドル・円    102.80-104.20
ユーロ・円 136.00-138.50
ポンド・円 171.00-173.50













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