引けにかけて値を戻したドル円は101円台後半を維持!!
昨日のドル円は、東京市場午前においては日経平均株価の下落に連動する値動きから、一時101.70円近辺まで下値を広げましたが、株価が下落幅を縮小し7円安で前引けすると101.75円近辺まで巻き戻す値動きとなりました。株安を背景としたリスク回避の円買いが大きく進む流れではなかったものの、白井日銀審議委員の発言が伝わった後は円買いが強まり、101.65円近辺まで水準を切り下げました。午後は、時間外の米長期金利が2.43%近辺までじりじりと水準を下げたことで、ドルの上値は圧迫され101.75円近辺で伸び悩む展開となりました。日経平均株価は、前日引け値水準を挟んでのもみ合いが長く、値動きの手掛かりにはなりませんでした。欧州市場では、米長期金利が昨年7月以来の水準となる2.42%付近へ低下、またNY市場に発表される米GDP改定値が下方修正されるとの見通しもドルのポジション調整を誘い、昨日のドル高の流れが巻き戻され101.50円近辺まで下落しました。NY市場に入り、発表された米1-3月期GDP改定値は-1.0%に下方修正され、市場予想の-0.5%を大きく下回る結果となりました。寒波の影響は予想以上に大きかったものの、米新規失業保険申請件数が30万件で、労働市場が力強さを増していることを示したことから市場の反応は限られ、101.426円で下げ止まりました。その後は、断続的な買戻しが入り下げ幅を縮小させると、前日比では0.031円安い101.776円で取引を終えました。
≪2014年5月29日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」売り20% 買い80%
ユーロ・円 :「ブル」売り36% 買い64%
英ポンド・円 :「ブル」売り22% 買い78%
豪ドル・円 :「ブル」売り19% 買い81%
NZドル・円 :「ブル」売り20% 買い80%
ユーロ・ドル :「ブル」売り44% 買い56%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比] 4月
15:00 ZAR マネーサプライM3[前年同月比] 4月
15:00 DEM 小売売上高指数[前月比] 4月
15:00 DEM 小売売上高指数[前年同月比] 4月
16:00 CHF KOF景気先行指数 5月
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
21:00 ZAR 貿易収支 4月
21:30 CAD 月次国内総生産(GDP)[前月比] 3月
21:30 CAD 四半期国内総生産(GDP)[前期比年率] 1-3月期
21:30 CAD 鉱工業製品価格[前月比] 4月
21:30 CAD 原料価格指数[前月比] 4月
21:30 USD 個人消費支出(PCE)[前月比] 4月
21:30 USD 個人所得[前月比] 4月
21:30 USD 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)[前月比] 4月
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 5月
22:55 USD ミシガン大学消費者態度指数・確報値 5月
- 今日のトレードポイント -
本日は、米4月の個人所得・個人消費支出、PCEコア・デフレーター、米5月のシカゴ購買部協会景気指数、5月ミシガン大学消費者態度指数が発表されます。米国の景気回復に期待が高まっている中、各指標で良好な結果が続けば再び102円台を試す展開が予想されます。一方で、今週のドル円相場は、上値の重い地合いが続いていることから、大きく値が動いた後の巻き戻しには注意したいところです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 101.00-102.50 ユーロ・円 137.50-139.50 ポンド・円 169.50-172.50