FXレポート

米雇用統計に注目

-前営業日サマリー-
 ドル円は、162.55円でオープン。東京市場では、前日からのドル高の流れを引き継ぎ、午前から昼過ぎにかけて買いが優勢となりました。ベッセント米財務長官が6月米雇用統計について強い結果を示唆したこともドル買い材料となりました。その後、三村財務官が為替介入を巡る日米関係について発言したことを受けて円買いが入る場面もありましたが、下押しは限定的で、162円台後半を維持しました。ロンドン市場では、翌日の米雇用統計を控えてドル買いが優勢となりました。ドル円は日米金利差を支えに底堅く推移し、162円台後半で高止まりしました。一方で、すでに歴史的な円安水準にあることから、為替介入への警戒感も強く、上昇スピードは抑えられました。NY市場では、米勢参入後にドル売りが優勢となりました。ウォーシュFRB議長がECBフォーラムで、インフレ期待やインフレリスクがこの数週間で低下しているとの見方を示したことがドルの重しとなり、ドル円は一時162.30円付近まで下落しました。その後は米10年債利回りが上昇したことを受けて買い戻しが入り、最終的に162.61円で取引を終えました。

-米雇用統計に注目-
 本日のイベントは、豪貿易収支、米雇用統計などが予定されています。
昨日発表された6月ADP民間雇用者数は9.8万人増と市場予想を下回り、米労働市場の減速が意識されました。ただ、人員削減計画は減少しており、労働市場の底堅さも残る内容でした。サービス部門では教育・医療を中心に雇用増が続いた一方、採用ペースの鈍化も示されており、本日の米雇用統計で労働市場の底堅さが改めて確認されるかが注目されます。
 一方、ウォーシュFRB議長はECBフォーラムで、次回FOMCでの利上げ判断について予断を示さず、フォワードガイダンスも示さない姿勢を強調しました。インフレ期待やインフレリスクが低下しているとの認識を示したことはドルの重しとなったものの、同時にインフレ率を2%目標へ押し下げる姿勢も改めて強調しており、FRBのタカ派姿勢が大きく後退したとは受け止めにくい内容です。ドル円は162円台と歴史的な高値圏で推移しており、米雇用統計が強い内容となれば、米金利上昇を通じて再び上値を試す可能性があります。ただ、通貨当局の為替介入への警戒感は強く、上昇局面では神経質な値動きとなりそうです。加えて、米・イラン協議の進展期待から中東情勢への過度な警戒は後退しており、本日は米雇用統計がドル円の方向感を左右する最大の焦点となりそうです。

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