FXレポート

引き続き市場はパウエル議長発言に注目

東京市場
 東京市場ではポンドが急騰。東京時間朝方に「メイ英首相はEU離脱期限を延期することを検討している」との報道が伝わると薄商いの中でポンド円は145.40円付近から145.96円まで、ポンドドルは1.3094ドルから1.3145ドルまで急騰しました。ただ、その後は小動きとなり東京市場では上値を広げる展開とはなりませんでした。一方ドル円は軟調に推移しました。日経平均株価が前日比上昇してスタートしたものの徐々に下値を広げたことや、上海総合指数が軟調に推移したことからドル円は午前中の高値111.07円から110.75円付近まで下落しました。その後はもみ合いが続き、方向感の出にくい展開となりました。

ロンドン市場
 ロンドン市場ではポンドが引き続き堅調。ロンドン市場序盤に英サン紙が「メイ首相は26日の閣議で、合意なきEU離脱の可能性を正式に排除することを提案する」と報じたことからポンドドルが買い優勢の展開となり1.3162ドルまで上昇、ポンド円も145.70円前後まで上昇しました。その後英閣議でのEU離脱期限延期が期待されたことや、カーニー・イングランド銀行(BOE)総裁が利上げの可能性に言及したことからポンドドルは上値を広げ一時1.3237ドルまで上昇、ポンド円も146.74円までつれ高となりました。

NY市場
 NY市場ではドル安が進行。NY市場ではドルは主要通貨に対して下落しました。パウエルFRB議長が議会証言で「貿易交渉など政府の政策に不透明感があり、将来の金融政策の変更は様子見が検討される」、「経済見通しは良好、しかし一部に相反する流れがある」と発言したものの、反応は限定的なものとなりました。NYダウ平均は一時プラス圏まで浮上したものの、米国の中・長期金利が低下したことからドル売りの動きが強まり、ドル円は一時110.43円まで下落、ユーロドルは1.1402ドルまで上昇しました。

【今日の主な経済指標】
06:45 NZD 貿易収支 1月
18:00 EUR マネーサプライM3[前年同月比] 1月
19:00 EUR 経済信頼感 2月
19:00 EUR 消費者信頼感(確定値) 2月
21:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
22:30 CAD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 1月
22:30 CAD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 1月
      HKD 四半期域内総生産(GDP)[前期比] 10-12月期
          HKD 四半期域内総生産(GDP)[前年比] 10-12月期
00:00 USD 住宅販売保留指数[前月比] 1月
00:00 USD 住宅販売保留指数[前年同月比] 1月
00:00 USD 製造業新規受注[前月比] 12月
00:00 USD パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言

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-今日のトレードポイント-
 本日はパウエルFRB議長の議会証言(2日目)に注目が集まります。昨日のパウエル議長の発言は先日FOMCの内容から大きな変化はなく、相場の反応は限定的なものとなりました。引き続き発言から2019年利上げの見通しやバランスシート縮小停止時期を見極めたいことから、アジア時間の取引は手控えムードとなりそうです。
 米朝首脳会談については、日本時間27日夜にトランプ大統領と金正恩委員長の1対1の会談が予定されており、市場の注目が集まります。朝鮮半島の非核化に向けて進展があれば円売り要因となりそうです。
 イギリスのEU離脱に関して昨日は多くの発言がありました。東京時間朝方にイギリスのEU離脱関連の報道を受けてポンドは大きく上昇しました。しかし、メイ英首相は「3月12日までにEU離脱案が議会で承認されない場合は『合意なき離脱』か『短期間の離脱期限の延期』を議会に問う」と表明しており、依然として合意なき離脱への可能性は消えていません。ポンド相場は引き続きEU離脱に関する報道や要人発言に振らされる展開となりそうです。

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