ドルの行方
東京市場
東京市場では新規取引材料不足から積極的な売買が手控えられ111円前半を小動きました。
ロンドン市場
欧州勢参入後のドル円は買いで反応。欧州株式が堅調に始まったほか、米長期金利の上昇を手掛かりにドル高が進むとドル円は一時111.531円まで上昇しました。
NY市場
NY市場では8月米ISM製造業景気指数が61.3と予想の57.7を上回ったことでドル買いが継続。ドル円は高値圏を維持して前日比では0.330円高い、111.454円で取引を終えました。
≪2018年9月4日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り39% 買い61%
ユーロ・円:「ベア」 売り57% 買い43%
英ポンド・円:「ブル」 売り31% 買い69%
豪ドル・円:「ブル」 売り11% 買い89%
NZドル・円:「ブル」 売り 9% 買い91%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り61% 買い39%
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 四半期国内総生産(GDP)[前期比] 4-6月期
10:30 AUD 四半期国内総生産(GDP)[前年同期比] 4-6月期
10:45 CNY Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI) 8月
16:50 FRF サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 8月
16:55 DEM サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 8月
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 8月
17:30 GBP サービス部門購買担当者景気指数(PMI) 8月
18:00 EUR 小売売上高[前月比] 7月
18:00 EUR 小売売上高[前年同月比] 7月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
21:30 CAD 貿易収支 7月
21:30 CAD 四半期労働生産性指数[前期比] 4-6月期
21:30 USD 貿易収支 7月
23:00 CAD カナダ銀行 政策金利
RUB 消費者物価指数(CPI)[前月比] 8月
PLZ ポーランド中銀、政策金利
-今日のトレードポイント-
米国は中国との貿易戦争の激化が懸念されているなか、カナダとも北米自由貿易協定(NAFTA)協議でも難航しており、今日、協議が再開される予定です。もっとも、トランプ大統領は交渉の中で北米自由貿易協定(NAFTA)にカナダを入れる必要はないとの見解を示すなど強硬な姿勢をみせており、今回の再協議で合意に至るかは不透明な状況です。一方で、英国はブレグジットに関してEUと協定を結ばないままに離脱する「合意なき離脱」がメインテーマになっています。夏季休会中だった英国議会は4日から再開しておりブレグジットの関連法案が通過するか注目です。ただ、与党内でもブレグジットを巡る戦略で揉めており法案が通らない場合、メイ首相への批判が強まりポンド安は避けられそうにもありません。また、日本の円も低金利であるため積極的に買う材料はないほか、ユーロも新規取引材料が見当たりません。主要通貨を俯瞰してみると、買う材料があるのがファンダメンタルが良好なドルしかないような状況です。今週末には米雇用統計を控えており、失業率については過去最高の水準の3.9%(7月失業率)を記録しています。その他には、9月FOMCでは利上げが見込まれており、ドルの優位性は当面揺らがないとみていいかもしれません。