FXレポート

ドル円は上値重く

 ドル円は上値重く

東京市場
 東京市場のドル円は仲値に向けて買いが強まり111.513円まで上昇したものの、仲値後は売りに押され111.06円近辺まで下げるなど値の荒い展開になりました。

ロンドン市場
 欧州勢参入後には再び買いが強まったものの、上値の重さが確認されると一時110.96円近辺まで下落しました。

NY市場
 NY市場では主要な米企業の好決算を背景にNYダウが200ドル超高となり、111.35円付近まで持ち直したものの、トレンドを形成するには至らず前日比では0.179円安い、111.200円で取引を終えました。

≪2018年7月24日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」   売り34% 買い66%
ユーロ・円:「ベア」 売り61% 買い39%
英ポンド・円:「ブル」 売り32% 買い68%
豪ドル・円:「ブル」  売り17% 買い83%
NZドル・円:「ブル」  売り13% 買い87%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り61% 買い39%

【今日の主な経済指標】
07:45 NZD 貿易収支 6月
10:30 AUD 四半期消費者物価(CPI)[前期比] 4-6月期
10:30 AUD 四半期消費者物価(CPI)[前年同期比] 4-6月期
15:45 FRF 卸売物価指数(PPI)[前月比] 6月
17:00 EUR マネーサプライM3[前年同月比] 6月
17:00 DEM IFO企業景況感指数 7月
20:00 USD MBA住宅ローン申請指数[前週比]
23:00 USD 新築住宅販売件数[年率換算件数] 6月
23:00 USD 新築住宅販売件数[前月比] 6月

-今日のトレードポイント-
 トランプ米大統領の思惑は
 先週末、ドル円は年初来高値(113.385円)を窺う展開でしたがトランプ米大統領が「FRB議長は良い男だが、金利上昇はうれしくない」 「ドル高は我々に不利益を与える」 と発言しドル高をけん制したことで111円台まで下落しました。今週に入っても米企業の好決算でNYダウが上昇したにもかかわらずドル円の上値は抑えられています。今のところ、この発言の真意や狙いが不透明であるため金利先高観があるものの、マーケットは積極的に買い進むのを手控えているものとおもいます。現在の状況から考えられる理由として挙げられるのが2018年後半の最大のイベントで11月に行われる米中間選挙です。今回の選挙では上院の共和党と民主党の議席差が2議席しかないため、熾烈な選挙戦になることが予想されています。トランプ大統領は中間選挙を勝ち抜くのに大票田の自動車産業にアピールするためにもドル安に誘導したいはずです。また、歴史的にも米中間選挙では過去10回のドル円相場を調べるとドル安8回にドル高2回になっています。それも、2014年の中間選挙では日銀の超異次元緩和と呼ばれた黒田バズーカによる円安誘導の年だったことを除くと約9割の確率でドル安に振れていることになります。トランプ米大統領は自身を通貨安人間と呼んでいることからも中間選挙に向けてドル安誘導の発言は増してくるとみられ、ヘッドラインを強く意識して取引に臨みたいです。

 Brexit続報
 先週、メイ英首相が掲示した欧州連合(EU)離脱案に関する世論調査の結果が出ました。結果はメイ首相の離脱案に賛成が10%に留まり大半が同案は英国にとって良くないと回答しました。来年の3月に合意なき離脱も意識されるなか、24日にメイ英首相はEU離脱交渉を担当していた離脱担当省の役割縮小し離脱交渉を自ら指揮すると発表しました。残り時間が少ない中、離脱交渉をまとめるにいくつも窓口を通すには時間がかかるため一本化を図ったものとみられます。この対応はEUの離脱交渉に向けてポジティブな対応とみています。ただ、世論調査の結果が示すようにメイ英首相の離脱案は国民に受け入れられておらず交渉案をまとめるのは容易ではありません。また、世論調査では国民投票が再度実施された場合、半数がEU残留を支持するとしており、メディアの追撃はさらに過熱してくるとみられ交渉の進展がみられなければ、徐々にポンド売りが強まるとみます。

[今日の予想レンジ]
ドル・円  110.00-112.00
ユーロ・円 129.00-131.50
ポンド・円 145.00-149.00

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