米雇用統計悪化も下押しは限定的
先週の金曜日のサマリ
東京市場
ドル円は仲値に向けた買いから110.75円近辺まで上昇したものの、米国が対中制裁関税を予定通り発動したことに嫌気し110.50円近辺まで反落しました。
ロンドン市場
欧州勢参入後は揉み合い。米中貿易の衝突が想定内だったほか、NYタイムの米雇用統計を控えて取引が手控えられたことでドル円は110円中盤を緩やかに推移しました。
NY市場
NY市場では米雇用統計が発表され失業率が予想の3.8%から4.0%、平均時給が予想の0.3%から0.2%とそれぞれ悪化したことで、ドル円は110.60円から110.37円近辺まで下落。もっとも、米国の利上げペースに変化が見られるほどの悪い数字ではなかったため、安値圏では底堅い動きになり前日比では0.266円安い、110.387円で取引を終えました。
≪2018年7月6日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り35% 買い65%
ユーロ・円:「ベア」 売り66% 買い34%
英ポンド・円:「ブル」 売り38% 買い62%
豪ドル・円:「ブル」 売り17% 買い83%
NZドル・円:「ブル」 売り15% 買い85%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り66% 買い34%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 国際収支・経常収支 5月
08:50 JPY 国際収支・貿易収支 5月
09:30 JPY 黒田東彦日銀総裁、発言
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-現状判断DI 6月
14:00 JPY 景気ウオッチャー調査-先行き判断DI 6月
14:45 CHF 失業率 6月
15:00 DEM 貿易収支 5月
15:00 DEM 経常収支 5月
22:00 MXP 消費者物価指数(CPI)[前月比] 6月
22:00 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
04:00 USD 消費者信用残高[前月比] 5月
-今日のトレードポイント-
注目されていた米雇用統計は非農業部門雇用者数変化が予想の19万5千人から21万3千人で改善したものの、失業率と平均時給が予想を下回りました。ただ、米国の利上げペースに変わりないことからドル円は底堅い動きになりました。現在のドル円の状況は上値では米国の通商問題が上値を抑え、下値では利上げペースを意識した買いで底堅い動きになっており上下に動き難い展開になっています。状況を打破するには通商問題が解決に向かうかほとぼりが冷めるのを待つという選択肢になります。一方で、下値での利上げによる買い圧力は米国の経済成長の鈍化が見られない限り緩やかに上昇していくと考えられるため、下落局面では買い妙味が十分にあると考えられます。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 109.50-111.30
ユーロ・円 128.70-131.00
ポンド・円 145.00-149.00