欧米の貿易摩擦は加速するか
欧米の貿易摩擦は加速するか
先週金曜日(22日)のサマリ
東京市場
ドル円は小動きな展開でした。仲値に向けた買いから小幅に上昇したものの、仲値後には失速し110.00円前後を静かに推移しました。また、日経平均が後場に入ると、260円超安となったものの影響は限定的でした。
ロンドン市場
欧州勢参入後には調整的な円売りからドル円は110.20円近辺まで上昇しました。もっとも、欧米の貿易摩擦を懸念してか上値を追う展開にはならず、狭いレンジでの取引になりました。
NY市場
NY市場に入ると、ツイッターでトランプ米大統領が「EUからの自動車輸入に20%の関税を課する」とツィートしたことを受けて、米長期金利が低下し日米金利差による円買いが優勢となり、ドル円は一時109.80円近辺まで急ピッチに下落しました。ただ、週末とあってポジション調整が散見されたことで110円近辺まで持ち直し前日比では0.011円高い、109.981円で取引を終えました。
≪2018年6月22日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り32% 買い68%
ユーロ・円:「ベア」 売り56% 買い44%
英ポンド・円:「ブル」 売り31% 買い69%
豪ドル・円:「ブル」 売り13% 買い87%
NZドル・円:「ブル」 売り14% 買い86%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り58% 買い42%
【今日の主な経済指標】
14:00 JPY 景気先行指数(CI)・改定値 4月
14:00 JPY 景気一致指数(CI)・改定値 4月
17:00 DEM IFO企業景況感指数 6月
23:00 USD 新築住宅販売件数[年率換算件数] 5月
23:00 USD 新築住宅販売件数[前月比] 5月
-今日のトレードポイント-
米中貿易摩擦が意識されるなか、トランプ米大統領はEUにも関税を課しました。EU側も対抗策を出すと思われ、株価の下落、米長期金利の低下などが想定されるため、短期的にみて円買いが強まる展開になりそうです。ただ、下値では米国の良好な経済成長が下支えとなるため、行き過ぎた円買いにはならないとみてます。テクニカル面ではボリンジャーバンドの-2σの108.80円がサポートになります。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 109.00-110.60
ユーロ・円 127.30-129.80
ポンド・円 145.00-148.00