FXレポート

ドル円は一時109円台まで回復

昨日のドル円は、東京市場では日本株安を見越して米系短期勢から売りが持ち込まれると、9時前には一時108.35円近辺まで値を下げました。もっとも、本日は月末の5・10日(ゴトー日)とあって本邦実需勢の買いが入るなど下値は限定的となりました。その後は108.60円前後でのもみ合いが続いていましたが、イタリア国債が買われて始まるとユーロ円が上昇したほか、米10年債利回りが上昇したため買いが強まり、15時過ぎには一時108.88円近辺まで持ち直しました。欧州市場では、対欧州・資源国通貨でドル売り圧力が高まったものの、株高や米10年債利回りの上昇を支えに買いが進み、108.96円近辺までじり高となりました。その後、5月ADP全米雇用リポートと1-3月期米GDP改定値が予想より弱い内容だったことが分かるとやや上値を切り下げました。NY市場では、 ユーロ円やカナダドル円などクロス円の上昇につれて1時前に109.07円近辺まで値を上げましたが、総じて108.90円を挟んだもみ合いとなり、前日比では0.267円高い、108.904円で取引を終えました。

≪2018年5月30日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」   売り31% 買い69%
ユーロ・円:「ベア」 売り56% 買い44%
英ポンド・円:「ブル」 売り30% 買い70%
豪ドル・円:「ブル」  売り16% 買い84%
NZドル・円:「ブル」  売り16% 買い84%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り61% 買い39%

【今日の主な経済指標】
08:01 GBP GFK消費者信頼感調査 5月
08:50 JPY 鉱工業生産・速報値[前月比] 4月
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 前週分
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式) 前週分
10:00 NZD NBNZ企業信頼感 5月
10:30 AUD 四半期民間設備投資[前期比] 1-3月期
14:00 JPY 新設住宅着工戸数[前年同月比] 4月
14:45 CHF 四半期国内総生産(GDP)[前期比] 1-3月期
16:00 TRL 貿易収支 4月
16:15 CHF 実質小売売上高[前年同月比] 4月
17:30 GBP 消費者信用残高 4月
17:30 GBP マネーサプライM4[前月比] 4月
17:30 GBP マネーサプライM4[前年同月比] 4月
18:00 EUR 失業率 4月
18:00 EUR 消費者物価指数(HICP、速報値)[前年同月比] 5月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前月比] 4月
18:30 ZAR 卸売物価指数(PPI)[前年同月比] 4月
19:00 JPY 外国為替平衡操作の実施状況(介入実績)
20:30 USD チャレンジャー人員削減数[前年比] 5月
21:00 ZAR 貿易収支 4月
21:30 CAD 四半期国内総生産(GDP)[前期比年率] 1-3月期
21:30 CAD 月次国内総生産(GDP)[前月比] 3月
21:30 USD 個人消費支出(PCE)[前月比] 4月
21:30 USD 個人所得[前月比] 4月
21:30 USD 個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)[前月比] 4月
21:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
22:45 USD シカゴ購買部協会景気指数 5月
23:00 USD 住宅販売保留指数[前月比] 4月

-今日のトレードポイント-
本日のドル円は、円高の流れが続くと予想されます。イタリアの政治的混乱に対する懸念が強まる中、市場では南欧諸国の債務不安が再燃するのではとの懸念も生じてきております。また欧州中央銀行(ECB)は、9月にも資産買い入れをストップする可能性があるとみられていましたが、政治不安が強まる中、その思惑は後退。米連邦準備理事会(FRB)も今年の利上げ回数が減るのではないかという疑念が浮上していることから、円高の流れになると予想されます。株式市場や米長期金利の動向、南欧諸国の情勢に注意をして取引に臨みたいです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円  108.30-109.70
ユーロ・円 125.80-128.00
ポンド・円 143.00-146.50

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