FXレポート

ドル円は上値が重い

先週金曜日のドル円は、東京市場では米朝首脳会談の中止を背景に地政学リスクが高まるなか、朝方からドル売りが強まり一時109.13円近辺まで値を下げました。ただ、北朝鮮が「いつでも米国と対話する用意がある」との見解を示すと過度な警戒感が後退し買い戻される展開になりました。本日は週末の5・10日(ゴトー日)とあってドル仲値に向けたドル買いも観測されたほか、120円近く下落して始まった日経平均株価が70円超高まで一転上昇したことや、時間外の米10年債利回りの上昇も支えとなり、一時109.74円近辺まで値を上げました。欧米市場では、「スペイン野党がラホイ首相への不信任動議を準備している」との報道が伝わり、政局に対する先行き不透明感からユーロ円が下落し、それに伴いドル売りが進みました。米長期金利の低下も相場の重しとなり、一時109.12円近辺まで値を下げました。もっとも、トランプ米大統領が「北朝鮮との首脳会談実現の可能性はまだある」との見解を示すと、109.40円台まで下値を切り上げました。前日比では0.297円高い、109.554円で取引を終えました。

≪2018年5月25日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」   売り31% 買い69%
ユーロ・円:「ブル」  売り49% 買い51%
英ポンド・円:「ブル」 売り27% 買い73%
豪ドル・円:「ブル」  売り14% 買い86%
NZドル・円:「ブル」  売り9%  買い91%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り55% 買い45%

【今日の主な経済指標】
8:50 JPY 企業向けサービス価格指数[前年同月比] 4月

-今日のトレードポイント-
イランや北朝鮮の地政学リスクやトランプ政権の強硬な通商政策、欧州の政治不安など、直近で加速していたドル買いから一転してリスクオフの材料が多いため、ドル円は上値の重い展開が続きそうです。今週の重要指標として水曜日にADP雇用統計、金曜日には非農業部門雇用者数変化及び失業率の発表が控えております。前月は市場予想よりも悪い結果だった為、ドル売りが進みましたが、今週の米国雇用関連指標の発表でも、市場予想より悪い結果だった場合は、ドル売りにさらに拍車をかける展開になりそうです。引き続き主要な株式市場や米国の長期金利の動向、金融当局者やトランプ政権の発言や動向に注視して取引に臨みたいです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円  108.50-110.50
ユーロ・円 126.80-129.50
ポンド・円 144.80-147.80

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