ドル円は堅調
昨日のドル円は、東京市場では先週末の米中通商協議で米国が中国への関税措置を保留したことを受け、ドル買いが進み一時111.06円近辺まで値を上げました。ドル買いの一巡後は利食い売りから一時110.95円近辺まで値を落としましたが、下値は限定的となりました。その後は、日経平均株価の120円超上昇や、米10年債利回りの上昇を支えにドル買いが続き、一時111.39円近辺まで強含みの展開になりました。欧米市場では、アジア時間に急ピッチで値を上げた反動から売りが先行しました。また、対欧州通貨や資源国通貨でドル安が進んだことに伴い、ドル売りが強まり一時111.00円近辺まで値を下げました。取引終盤には、ムニューシン米財務長官の発言で「強いドルは長期的には米国にとって良いこと」と見解を示しましたが、目立った反応は見られず、前日比では0.284円髙い、110.980円で取引を終えました。
≪2018年5月21日クローズ時点≫
ドル・円：「ブル」 売り38% 買い62%
ユーロ・円：「ベア」 売り59% 買い41%
英ポンド・円：「ブル」 売り32% 買い68%
豪ドル・円：「ブル」 売り21% 買い79%
NZドル・円：「ブル」 売り14% 買い86%
ユーロ・ドル：「ベア」 売り63% 買い37%
【今日の主な経済指標】
17:15 GBP カーニー英中銀（ＢＯＥ）総裁、発言
21:30 CAD 卸売売上高[前月比] 3月
22:00 RUB 失業率 4月
23:00 USD リッチモンド連銀製造業指数 5月
-今日のトレードポイント-
本日の米国の経済指標は注目度の高い発表はないものの、複数のFRB高官の発言が予定されております。昨日の米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁の発言では、インフレ率が上昇していることから、年内利上げ回数をあと３回実施する可能性を示唆しております。これらは長期的な円安の要因となりますが、リスク材料に富んだ選択のほかありません。本日も主要な株式市場や、米国の長期金利の動向、金融当局者やトランプ政権の発言や動向に注視して取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 110.00-112.00
ユーロ・円 129.50-132.00
ポンド・円 148.00-151.00
