ドル円は109円前半で伸び悩む
昨日のドル円は、東京市場では小高く始まった日経平均株価がマイナス圏まで失速すると、リスク回避目的の売りに押され、10時30分前には一時108.76円近辺まで下押ししました。もっとも、前週末安値が目先のサポートとして意識されると下げ渋る展開に。日経平均がその後に下げ幅を縮小したことで買い戻しが進み、15時過ぎには一時109.25円近辺まで値を上げました。市場では「朝方に売りを進めていた短期勢などが反対売買を迫られたようだ」との指摘もありました。欧州市場では、英国がアーリーメイバンクホリデーで休場とあって流動性が低下しており、109.25円前後でのもみ合いが続きました。その後、全般ドル買いが先行すると一時109.39円近辺まで上昇したものの、一巡後は対ポンドを中心に一転してドル売りが強まった影響から上値を切り下げる展開となりました。NY市場では、ユーロ円やカナダドル円などクロス円が失速したことにつれたうえ、一時210ドル超上昇していたダウ平均が上げ幅を縮めたことが嫌気され108.99円近辺まで下押し、前日比では0.016円安い、109.067円で取引を終えました。
≪2018年5月7日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り32% 買い68%
ユーロ・円:「ベア」 売り56% 買い44%
英ポンド・円:「ブル」 売り30% 買い70%
豪ドル・円:「ブル」 売り15% 買い85%
NZドル・円:「ブル」 売り11% 買い89%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り61% 買い39%
【今日の主な経済指標】
10:30 AUD 小売売上高[前月比] 3月
14:45 CHF 失業率 4月
15:00 DEM 貿易収支 3月
15:00 DEM 経常収支 3月
15:00 DEM 鉱工業生産[前月比] 3月
21:15 CAD 住宅着工件数 4月
-今日のトレードポイント-
本日のドル円は、おおむねドル高の流れになると予想します。原油高の進行につれてインフレ圧力は更に強まる可能性が高い中、トランプ減税によって財政支出が大幅に拡大するとの見方は、この先も米長期金利を押し上げる要因となりそうです。そして米長期金利が3%を超えてくれば、相場にも改めて大きな動きが出てくると思います。株式市場や米長期金利の動向に注意しつつ、取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 108.50-110.00
ユーロ・円 129.40-131.50
ポンド・円 147.00-149.00