ドル円はリスク回避目的の売りにより、一時108円台に
昨日のドル円は、東京市場では特に新規の取引材料は伝わりませんでしたが、全般ドル安が進んだ流れに沿って109.68円近辺まで売られました。その後、市場では「米系短期勢から持ち高調整のドル売りが出た」との声が聞かれたほか、3月豪貿易収支や3月豪住宅建設許可件数が予想より強く、豪ドル米ドルが上昇したこともドル売りにつながりました。また、シカゴ日経平均先物の120円超安も売りを誘い、109.57円近辺まで弱含みましたが、押し目を拾いたい向きも多く109.70円近辺まで切り返しました。欧州市場では、米10年債利回りの低下が重しとなったほか、NY勢が売りで参入すると109.36円近辺まで弱含みました。その後、時間外のダウ先物の下落などを手掛かりに円買い・ドル売りが先行。21時過ぎに一時109.15円近辺まで値を下げました。NY市場では、ダウ平均が390ドル超安まで下落したことや、米中通商協議への警戒感やトランプ米大統領がイラン核合意からの離脱を示唆したことで、リスク回避目的の売りが強まりました。4月米ISM非製造業指数が予想を下回ったことで米長期金利が低下幅を拡大したことも重しとなり、24時30分過ぎに一時108.93円近辺まで値を下げました。もっとも、その後はダウ平均が急速に下げ幅を縮めたことに伴って109.20円台まで下げ渋り、前日比では0.74円安い、109.185円で取引を終えました。
≪2018年5月3日クローズ時点≫
ドル・円:「ブル」 売り32% 買い68%
ユーロ・円:「ベア」 売り59% 買い41%
英ポンド・円:「ブル」 売り32% 買い68%
豪ドル・円:「ブル」 売り14% 買い86%
NZドル・円:「ブル」 売り11% 買い89%
ユーロ・ドル:「ベア」 売り61% 買い39%
【今日の主な経済指標】
10:45 CNY Caixinサービス部門購買担当者景気指数(PMI) 4月
15:45 FRF 貿易収支 3月
15:45 FRF 経常収支 3月
15:45 FRF 財政収支 3月
16:50 FRF サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 4月
16:55 DEM サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 4月
17:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値) 4月
18:00 EUR 小売売上高[前月比] 3月
18:00 EUR 小売売上高[前年同月比] 3月
21:30 USD 非農業部門雇用者数変化[前月比] 4月
21:30 USD 失業率 4月
21:30 USD 平均時給[前月比] 4月
23:00 CAD Ivey購買部協会指数 4月
-今日のトレードポイント-
本日のドル円は、引き続きドル高になる可能性が高いと予想されます。前日のFOMC声明は特に大きなサプライズはなかったものの、インフレが2%の目標に近づいているとの見方に強気修正するなど、利上げ観測は高まる方向にあると見て良いと思われることから、ドルに対する買いは続くと考えられます。本日は雇用統計があります。ポジション管理に注意をして、取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 108.80-110.00
ユーロ・円 130.30-132.00
ポンド・円 147.50-150.50