ドル円は下値堅く
昨日のドル円は、東京市場ではトランプ米大統領が10日に「対日貿易赤字は1000億ドルと巨額。不公正で持続的ではない」などの見解を示したほか、「財務省は森友学園への国有地売却に関する決裁文書に書き換えがあったと国会に報告へ」と報じられたことで、早朝に106.74円近辺まで下押ししました。ただ、一巡すると買い戻しが優勢になり、シカゴ日経平均先物が高く始まったことも支えに106.97円近辺まで持ち直しました。もっとも、森山裕自民国対委員長が「政府から森友文書に書き換えがあったと報告を受けた」と述べたほか、書き換え内容が相次いで報じられたことで、106.35円近辺まで下落しました。その後、麻生財務・金融相が記者会見で辞任を否定すると買い戻される展開になり、日経平均株価も底堅く推移したことで106.71円近辺まで持ち直しました。 欧州市場では、ナイト・セッションの日経平均先物が70円下落したことで一時106.46円近辺まで下押ししましたが、株価がその後に下げ幅を縮めたほか、全般ドルの買い戻しが進んだ影響から下値は限定的となり、その後は106.50円前後での値動きとなりました。NY市場では、米長期金利が低下幅を拡大するとややドル売りが優勢になりました。ナイト・セッションの日経平均先物が170円安まで下げたことなども相場の重しとなり、一時106.31円近辺まで値を下げ、前日比では0.407円安い、106.390円で取引を終えました。
≪2018年3月12日クローズ時点≫
ドル・円 :「ブル」 売り24% 買い76%
ユーロ・円 :「ベア」 売り60% 買い40%
英ポンド・円 :「ブル」 売り39% 買い61%
豪ドル・円 :「ブル」 売り17% 買い83%
NZドル・円 :「ブル」 売り13% 買い87%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り73% 買い27%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 国内企業物価指数[前月比] 2月
08:50 JPY 国内企業物価指数[前年同月比] 2月
09:30 AUD 住宅ローン件数[前月比] 1月
09:30 AUD NAB企業景況感指数 2月
13:30 JPY 第三次産業活動指数[前月比] 1月
21:00 BRL 小売売上高指数[前年同月比] 1月
21:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前月比] 2月
21:30 USD 消費者物価指数(CPIコア指数)[前月比] 2月
21:30 USD 消費者物価指数(CPI)[前年同月比] 2月
- 今日のトレードポイント -
本日のドル円は、ドル安の流れが強くなると思われます。北朝鮮が核兵器を放棄した訳ではない中、外交経験の乏しいトランプ大統領がスタンドプレーを行えば、返って地政学的リスクが高まることも十分に考えられます。また、米政権が保護主義的な政策を強めていくことに対する懸念も高まっており、米株価の調整とともにドル売り圧力が強まってくると予想されます。米長期金利や株価の動向に注意をして、取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 105.90-107.00
ユーロ・円 130.50-132.00
ポンド・円 146.50-148.50