FXレポート

税制改革法案実現への期待を受けドル買い優勢

先週金曜日のドル円は、東京市場において日経平均株価が210円超下落したことを背景にリスク回避の円買い・ドル売りが強まり、一時112.11円近辺まで値を下げました。後場に入り日経平均株価が50円超高まで急反発したことを受けてドル円は112.39円付近まで持ち直しました。欧米市場では、ナイト・セッションの日経平均先物が50円安まで下げたほか、米長期金利が上昇幅を縮小したこともあり、一時112.01円付近まで値を下げました。その後、米10年債利回りの上昇や税制改革法案に反対を表明していたルビオ米上院議員が「税制法案を支持した」と報じられたほか、ブレイディ米下院歳入委員長が「税制法案まとまる、上院で支持得る見通し」と述べたことを受け、ドル買いが優勢となりました。さらにNYダウ平均の160ドル超高や日経平均先物の180円高も支えとなりドル円は112.74円近辺まで上値を伸ばしました。引けに掛けては若干値を下げるも高値圏での推移は変わらず112 .60円台で取引を終えました。

≪2017年12月15日クローズ時点≫
ドル・円  :「ブル」  売り35% 買い65%
ユーロ・円  :「ベア」 売り65% 買い35%
英ポンド・円 :「ブル」    売り45% 買い55%
豪ドル・円  :「ブル」  売り22% 買い78%
NZドル・円 :「ブル」  売り17% 買い83%
ユーロ・ドル :「ベア」    売り66% 買い34%

【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 貿易統計(通関ベース) 11月
19:00 EUR 消費者物価指数(HICP、改定値)[前年同月比] 11月
23:30 CAD 対カナダ証券投資額 10月
00:00 USD NAHB住宅市場指数 12月

- 今日のトレードポイント -
今週はクリスマス前の取引となる事から欧米の市場関係者が続々と長期休暇に入り、年間で最も取引が細る期間になります。金融政策では目立った材料もない事から利益確定売りが出やすいと見ていて、ドル円は円買いで反応するのが通例です。
しかしながら米税制改革の進捗には一定の警戒が必要です。市場は年内の可決が困難との見方が優勢ではありますが、仮にこれが前倒しされ年内可決が見込めればドル円にとっては大きな買い材料になります。また実施時期も同様に前倒しされる可能性があるため、ヘッドラインに注目していきましょう。

[今日の予想レンジ]
ドル・円 112.30-113.30
ユーロ・円     131.50-133.40
ポンド・円   148.00-153.00

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