ＦＲＢは利上げ実施を公表
昨日のドル円は、東京市場において小高く始まった日経平均株価が下げに転じたことを背景にじわりとドル売りが強まりました。米アラバマ州の上院補欠選挙で民主党のジョーンズ候補が勝利したことが伝わると米税制改革の先行き懸念などからさらにドル売りが加速し、113.18円近辺まで下げ足を速めました。欧米市場では、11月米消費者物価指数（ＣＰＩ）が前月比0.4％上昇と市場予想通りの結果となったものの、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が前月比0.1％上昇と予想の0.2％上昇を下回ったことがわかると、米10年債利回りが一転低下し、これにつれる形でドル円は112.95円近辺まで売り込まれました。その後、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）は米連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で、政策金利であるフェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標を現行の1.00-1.25％の範囲から1.25-1.50％に引き上げることを決めたと発表しました。市場の予想通りの結果となったものの、声明では、事前の織り込み以上の内容が出なかったことで112.45円付近まで下押しして取引を終えました。
≪2017年12月13日クローズ時点≫
ドル・円 ：「ブル」 売り38% 買い62%
ユーロ・円 ：「ベア」 売り70% 買い30%
英ポンド・円 ：「ブル」 売り47% 買い53%
豪ドル・円 ：「ブル」 売り22% 買い78%
NZドル・円 ：「ブル」 売り19% 買い81%
ユーロ・ドル ：「ベア」 売り66% 買い34%
【今日の主な経済指標】
08:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況（対外中長期債） 前週分
80:50 JPY 対外対内証券売買契約等の状況（対内株式） 前週分
09:30 AUD 新規雇用者数 11月
09:30 AUD 失業率 11月
11:00 CNY 小売売上高[前年同月比] 11月
11:00 CNY 鉱工業生産[前年同月比] 11月
13:30 JPY 鉱工業生産・確報値[前月比] 10月
15:30 INR 卸売物価指数（ＷＰＩ）[前年同月比] 11月
17:00 ZAR 四半期経常収支 7-9月期
17:00 FRF サービス部門購買担当者景気指数（ＰＭＩ、速報値） 12月
17:30 CHF スイス国立銀行３カ月物銀行間取引金利誘導目標中心値
17:30 DEM サービス部門購買担当者景気指数（ＰＭＩ、速報値） 12月
18:00 NOK ノルゲバンク（ノルウェー中銀）、政策金利
18:00 EUR サービス部門購買担当者景気指数（ＰＭＩ、速報値） 12月
18:30 GBP 小売売上高指数[前月比] 11月
20:00 TRL トルコ中銀、政策金利
21:00 GBP 英中銀資産買取プログラム規模
21:00 GBP 英中銀金融政策委員会（ＭＰＣ）議事要旨
21:00 GBP イングランド銀行（ＢＯＥ、英中央銀行）金利発表
21:45 EUR 欧州中央銀行（ＥＣＢ）政策金利
22:30 EUR ドラギ欧州中央銀行(ＥＣＢ)総裁、定例記者会見
22:30 CAD 新築住宅価格指数[前月比] 10月
22:30 USD 新規失業保険申請件数 前週分
22:30 USD 輸入物価指数[前月比] 11月
22:30 USD 輸出物価指数[前月比] 11月
22:30 USD 小売売上高[前月比] 11月
22:30 USD 小売売上高（除自動車）[前月比] 11月
00:00 USD 企業在庫[前月比] 10月
- 今日のトレードポイント -
事前の予想通りＦＲＢはＦＯＭＣで政策金利であるフェデラルファンド（ＦＦ）金利の誘導目標を現行の1.00-1.25％の範囲から1.25-1.50％に引き上げることを決めたと発表しました。注目点としては、イエレン議長は（低）インフレが一時的との認識を繰り返し示したことにあります。インフレの目標数値である２％には到達しておらず、消費者物価指数（ＣＰＩ）統計を見ても、インフレ上昇継続というＦＲＢの予想を後押しするような内容ではありませんでした。これを受け本日のドル円は上値の重い展開となりそうです。ただ、トランプ政権による税制改革法案の実現に向けた好材料のニュースが流れればドル買いの流れに傾斜する可能性があることを視野に入れ取引に臨みたいです。
[今日の予想レンジ]
ドル・円 112.00-113.20
ユーロ・円 132.00-134.40
ポンド・円 149.00-153.00
