FXレポート

雇用統計を睨み神経質な展開! 

昨日のドル円は、強い米景気指標を受けた米長期金利の上昇がドル買いを後押しするなどNY市場での流れを引き継ぎ、東京市場序盤は堅調にスタートし、一時90.893円まで上値を拡大したものの、豪準備銀行理事会の予想外の利上げ見送りを受けた豪ドル円の急落につられてドル円も下落。その後は米金融規制案に関するボルカー米経済再生諮問会議議長の議会証言を控えて警戒感も高まる中、時間外のダウ先物が軟調になるとドル円は90.30円付近へと下押した。NY時間では米12月中古住宅販売保留は1.0%と予想通りとなったことや、注目されたボルカー米経済再生諮問会議議長の議会証言も目新しい発言がなかったことで、全般的に膠着ムードとなって90.367円で引けた。

ユーロ円は序盤、堅調なNYダウが日経平均に連鎖するなど、リスク選好のドル売り・円売りが優勢となり、相対的にユーロが買われ126.733円まで上昇。しかし、コンスタンシオ・ポルトガル中銀総裁が「ポルトガルの短期経済見通しについて、かなり悲観的である」「ポルトガルの財政赤字削減は急を要する」との見解を述べたことから、同国の財政問題が改めて意識されことがユーロの重石となり、往って来いの展開に。また、明日のECBの政策金利とトリシェECB総裁の記者会見を見据えて、引けにかけ参加者は様子見ムードとなって、結局、前日比とほぼ変わらずの126.184円で取引を終えた。

豪ドル円は朝方、日経平均が序盤から大幅に上昇し原油相場も一段高となるなど、株高・商品高を背景としたリスク選好ムードが継続したことや、豪利上げ期待から買いが先行したこともあり、81.90円付近まで上昇。しかし、市場参加者の関心の高かったRBA政策金利が、大方のアナリスト予想を裏切り「据え置き」となると、失望的な売りが加速し81.90円から79.70円付近まで急落。その後、原油先物が上昇していることが、豪ドルをサポートとなって何とか80円台まで回復したものの、80.058円で取引を終えている。

                    本日の展開

さて本日ドル円だが、前日のオバマ米大統領による「中小企業融資促進へ300億ドルのプログラム実施」のコメントは米株式市場にとっては好感されるだろう。また、中国の金融引き締め懸念から人民元切り上げ観測は残るものの、先行き不透明感が幾分後退し、円高圧力もやや緩和されたと考えればドル高のシナリオも考えられる。しかし、市場では5日の雇用統計を睨みながら神経質な展開が予想され、さらには5日~6日にカナダで開催が予定されるG7において、「為替が議題となるのは確実である」とフレアティー加財務相が明言していることが意識されるため、現時点では中立スタンスで様子をみるのが賢明とも思える。

ユーロ円は昨日、豪中央銀行の政策金利据え置きを受けた豪ドル円の下落に連られ、一時的に値を崩したものの、結果的には往来相場となった。ギリシャの財政不安を背景としたユーロ売りが続き、どこで下げ止まるかが焦点となっている中で、ギリシャ国債と独国債の利回り格差が縮小している事が、支援材料として意識されている。一昨日、2009/4/28安値124.367円とほぼ同水準で下げ止まりを見せた後、じりじりと値を戻す展開となっており、1/11以降の約10円の下落に対し、短期的にどこまで値を戻せるかが注目される。積極的に買い上がる程の勢いはないものの、パパンドレウ・ギリシャ首相から「財政赤字削減に向けて決断力を持って直ちに行動しなければならない」との発言もあり、実効性はともかく、期待感だけでも反発する可能性を秘めている。上値目標としては一目日足転換線が控えている127円近辺が意識される水準となりそう。


[今日の予想レンジ]
ドル ・円  89.50-91.00
ユーロ・円 125.00-127.00
ポンド・円 143.00-145.00

【今日の主な経済指標】
09:30(豪) 12月貿易収支
17:50(仏) 1月非製造業PMI
17:55(独) 1月非製造業PMI
18:00(ユーロ) 1月非製造業PMI
19:00(ユーロ) 12月小売売上高
21:00(米) 週間住宅ローン借換申請指数
22:15(米) 1月ADP全米雇用報告
00:00(米) 1月ISM非製造業景気指数

≪2010年2月2日クローズ時点≫
 ドル・円   :「ブル」
 ユーロ・円  :「ブル」
 ユーロ・ドル :「ブル」
 英ポンド・円 :「ブル」
 豪ドル・円  :「ブル」
 NZドル・円  :「ブル」

 ※ブルは「買い」、ベアは「売り」、スクウェアは「拮抗」になります。

 ドル円は「ブル」
 5日の米1月雇用統計を控えて、市場では取引を手控える動きもある。ただ、米1月ISM製造業景況指数の構
 成項目「雇用指数」が2006年4月以来の好結果となったことから、週後半に向けて雇用統計に対する期待も
 高まっており、参加者のバイアスは約70%が「ブル」となっている。今夜はADP雇用統計、ISM非製造業景
 況指数と重要指標が予定されており結果次第では波乱要因となる為、注意が必要となろう。  

 ポンド円は「ブル」
 株高・商品高を受けてリスク選好の流れから、割安なポンドを物色する動きが目立ち、参加者は「ブル」
 を選択。しかし、豪ドルの急落が全般的なキャリートレードの巻き戻しにつながる可能性も捨て切れず、
 積極的には買いづらいだろう。また、明日の英中銀金融政策委員会で資産買い入れプログラムの増額や延
 長が提案される可能性もないとはいえず、声明を見極めるまでは慎重スタンスを維持したい。

 豪ドル円は「ブル」
 RBA政策金利が「据え置き」と発表されと約1円の急落を見せた。逆張り派の参加者は80円割れの局面では
 買いが殺到し「ブル」となった。今後の利上げ観測だが、声明では「豪経済が回復を続けた場合、政策金
 利はさらに上昇へ」と述べているものの、「過去の利上げの影響に関する情報は限られている。当面は据
 え置きが適切と判断」とも述べており、過去3回の利上げ効果を見極める段階に入ったとみられる。「当
 面」が理事会何回分を指すのかは不明であるものの、少なくとも次回3月会合でも据え置きとなる公算が
 高く、中長期的ロング・ポジションやキャリートレードの手仕舞い売り、見切り売りが強まる可能性も念
 頭に置いておきたい。

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