FXレポート

相次ぐ弱い米経済指標を受けてドル円は弱含む!

先週金曜日のドル円は、東京市場において、金曜日が5・10日(ゴトー日)とあって、仲値に向けた買いが先行しました。また日経平均が一時180円超上昇したことも相場の支援材料となり119.50円近辺まで値を切り上げました。黒田東彦日銀総裁の発言では、「物価の基調が変化し、2%の実現のために必要となれば、躊躇なく調整を行う方針」と述べたものの、市場の反応は限定的となりました。欧州市場では、東京市場の流れを引き継ぎ株高を好感して円売り・ドル買いが強まりました。その後、一部報道にて「日銀は追加緩和において付利金利引き下げを含むあらゆる手段を排除しない」と伝わると、日銀の追加緩和観測が強まり円売り・ドル買いが加速し一時119.90円近辺まで上昇しました。NY市場では、120.00円手前での上値の重さが次第に嫌気されたほか、注目された5月米NY連銀製造業景気指数や4月米鉱工業生産、そして5月米ミシガン大消費者態度指数がともに予想を下回る弱い結果となったことで、米ドルが全面安となり一気に円が買い戻されました。また弱い米経済指標の発表が相次いだことで、米長期金利の低下幅拡大も重しとなり119.20円近辺まで失速しました。引けにかけては、急落によるドル買戻しの動きもあり下値を切り上げたものの、前日比では0.213円高い119.400円で取引を終えました。

≪2015年05月15日クローズ時点≫
ドル・円    :「ブル」 売り28% 買い72%
ユーロ・円  :「ベア」 売り70% 買い30%
英ポンド・円 :「ベア」 売り62%  買い38%
豪ドル・円  :「ブル」 売り29%  買い71%
NZドル・円 :「ブル」 売り12% 買い88%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り77% 買い23%

【今日の主な経済指標】
23:00 USD NAHB住宅市場指数 5月

- 今日のトレードポイント -
今週は、日銀金融政策決定会合を控えており、追加緩和への期待はあるものの、日銀も政策の現状維持を決める可能性が高いため円安材料としては弱いかもしれません。また先週は、ドル円の上値120円前半の重たさが嫌気されたほか、足もとで米経済指標のさえない結果が相次いでいることもあり、米国の利上開始時期が今年9月以降に後退する可能性は十分に考えられます。またギリシャの財政問題は、先日のユーロ圏財務相会談で一部進展がみられたものの、改革案に債権団とギリシャの間で大きな意見の相違があり、EUによる同国への救済措置は来月末に持越しされています。ギリシャ金融支援の交渉が難航し長期化すれば、ギリシャがユーロ圏から離脱する可能性も高まるため、ユーロのダウンサイドリスクに注意して取引に臨みたいところです。

[今日の予想レンジ]
ドル・円     118.00-120.00
ユーロ・円 134.00-136.00
ポンド・円  185.00-189.00

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