FXレポート

米長期金利低下から対欧州通貨を中心にドルは全面安!

先週金曜日のドル円は、120.798円で取引を開始した後、東京市場において日経平均株価の60円近い下落が重しとなったほか、仲値後に買い圧力が後退した面もあり120.61円近辺まで弱含みました。その後、日経平均株価がプラス圏に浮上すると120.80円台まで下げ渋りましたが、次第に120.70円前後で値動きが細りました。欧米市場では、時間外のNYダウ先物や日経平均先物が堅調に推移したことを受け、投資家のリスク志向改善を見越した買いから121.197円まで上昇し本日の高値を付けました。その後、米長期金利が低下した影響もあり、対欧州通貨を中心にドルが全面安となり、日米金利差縮小を見越した円買いドル売りから119.897円まで下落し本日の安値を付ける流れとなりました。取引終盤になると方向感を欠き、前日比では0.628円安い120.139円で取引を終えました。

≪2015年03月20日クローズ時点≫
ドル・円   :「ブル」 売り34% 買い66%
ユーロ・円  :「ベア」 売り52% 買い48%
英ポンド・円 :「ブル」 売り29%  買い71%
豪ドル・円  :「ブル」 売り20%  買い80%
NZドル・円  :「ブル」 売り31% 買い69%
ユーロ・ドル :「ベア」 売り76% 買い24%

【今日の主な経済指標】
14:00 SGD 消費者物価指数(CPI)[前年比] 2月 -0.4% -0.2%  
23:00 USD 中古住宅販売件数[年率換算件数] 2月 482万件 492万件  
23:00 USD 中古住宅販売件数[前月比] 2月 -4.9% 2.0%  
23:00 EUR ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言
    
- 今日のトレードポイント -
先週のFOMC声明では「辛抱強く(patient)」の表現が削除されましたが、同時に公表されたFOMC経済・金利見通しにではFF金利見通しとGDP見通しが引き下げられました。これはFRBが利上げを先送りにしたいとの思惑があるのかもしれません。また、声明文において新たに「輸出の伸びは弱まっている」との一文が追加されましたが、イエレンFRB議長は、「ドル高がその一因である可能性がある」との認識を示しました。イエレン議長には急ピッチに進んだドル高をけん制したい思惑があるのではないでしょうか。金利正常化に向けて進んでいる米に対して日欧は金融緩和策を継続していることを考えると、ドル買いの地合いに変化はなさそうです。今週は素直に、米経済指標が好結果となればドル買いへ傾斜し、結果が芳しくなければ円買いドル売りの流れになると思われます。120円台前半から121円台後半での値動きになることを予想します。

[今日の予想レンジ]
ドル・円    119.60-120.60
ユーロ・円 128.00-132.00
ポンド・円 176.00-182.00


 

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